Roots

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2013.10.25 / dairy

d design travel

このところ、仕事が立て込んでいる。
それに加えて、慣れない子育てにあたふたしていて。
でも、子供の笑顔を見るだけで、睡眠不足でも辛くても
なんか乗り切れちゃうんですよね。子供の力ってすごい。

さて、今日は嬉しいニュースを。

友達の相馬君が、ロングライフデザインを提唱するナガオカケンメイさん率いる
D&Depertmentの社長をしている。

「いつかどこかで会おう」なんてあてのない約束をしてたけど、
結局はずっと会えずじまいだった。
それが今年に入って、相馬君からD&Dの福岡出店が決まったと連絡が入り、
ちょくちょく福岡にやってきては、いろんな人を紹介したり、
いろんなところで飲んだり語ったり。

社長自ら移住して、東京・福岡の2地域居住を始めるというんだから、
ワクワクしない訳がない。デザインセレクトショップでも、リサイクル
ショップでもないんだと思う。目指すものはきっと。
それは作り手の想いだったり、ものづくりから見えてくる人柄だったり、
食べることやそこに暮らすこと、戯れること、人として暮らすことの幸せだったり。
ふつうの日常のなかに、本来の豊かさがきっとある。彼と話していると、
そんなことが垣間みれて、お店になったらどうなるんだといまから楽しみにしている。

10月?のオープンに向けて鋭意準備中とのこと。

ひょんなことから始まった、彼との福岡ライフ。
そんな繋がりの中で寄稿させてもらうことになったd design travel 富山号。

d design travel_001

d design travel 富山号

この雑誌はナガオカケンメイさんが編集長となり、全国47都道府県をデザインの
視点から見つめ直し、新たな観光を提唱している。
結構面白くて、私も大阪・鹿児島・北海道を購入し、旅のお供に愛読している。

依頼されたのが、福岡おすすめスポットのページ。迷わずに糸島市のsumi cafeを。
店長のかずちゃんとはかれこれ15年近くの仲で、付かず離れずにつきあっている。
いつも等身大で、豊かな風景、食、暮らしといつもきちんと向き合っているのが、
お店づくりや人柄から伝わってくる。

d design travel_002

寄稿ページ

キャッチボールを繰り返して寄稿の内容が決まった後、編集者の方に、
「そういえば、佐藤さんってどういう肩書きで紹介したらよろしいですか?」
と質問され、「そうですねー。こんな仕事をしているので私は○○って言ってる
んですけど、なんかわかりにくいかも。一般的には△△の方がわかりやすい
ですよねー」なんて何回かやり取りをした挙げ句、
決まった肩書きが「地域コンサルタント」。

んー。正直しっくり来てませんが、そんなつぎはぎの言葉でしか表現できない
のが、いまの自分なんだと痛感。自分の存在や仕事を一言で伝える場面って、
きっとこれから増えてくるんだろう。
(ちなみに後日、新聞社の方からも同じことを聞かれてしまった・・・)

アンチ肩書きですが、自分のことを知らない人には必要なのかもですね。

2013.09.10 / dairy

大志を抱け。

9月10日、快晴。
鹿児島の竹内レディースクリニック。
13時47分に元気な男の子が産まれました。

体重は2,236kg、身長46.5cmと小さい子ですが、
手足の指を動かしたり、ぐるぐる回転みたり、目をぱっちりさせて
笑ったり泣いたりと、元気いっぱい。

妻のお腹が大きくなっても、いままで実感というものがなかった。
出産前夜も、「あ、動いたね!」と産まれ来る期待を感じてはいたけど、
自分の人生に誕生するリアリティーとは受け取れない自分がいた。
それが出産当日になって、帝王切開のために妻が手術室に入った途端に、
猛烈な不安に襲われて、そわそわして、どきどきして、
とてもじっとなんかしていられない。

とてつもなく長い30分だった。
「佐藤さん!」助産師さんの声は突然やってきた。
羊水に纏われて、タオルでくるまれた命。
さっきまで妻のお腹にいた空想の世界が、急にリアリティーを帯びて、
自分のもとにやってきた。そう、自分の子なのだ。

目の前の小さな赤ちゃんが、助産師さんから私のもとに手渡される。
あまりの衝撃と感動に言葉を失いながら、生まれたての子供を抱いた。
抱いた感触はやんわり残っているが、重さは正直覚えていない。
産まれてきたのに、今度は、その生命の神秘が理解できない。
自分の子供とはいいながら、現実としてどうも信じられないのである。

健康であることがこんなに有り難かったんだ。
自分や妻を健康に育ててくれた両親に、結婚の時以上に感謝した。
ようやく両親の背中が見えるとこまで生きてきたんだなと、
感慨深い瞬間だった。

その後はまさに親バカ状態で、ベビールームでたくさんの動きや表情を
みせる子供をずーっとずーっとガラス越しにみていました。
飽きないもんだ。まさに奇跡。

小さく産んで、大きく育てる。
自分の意志を、大きな志を持って、自分の夢を叶えてくれる
大人になってほしい。
そんな願いを込めて、「大志(たいし)」と命名しました。

「佐藤 大志」
新たな家族が増えました。
大志が迎える初めての人生、私と妻にとっての新たな人生。

たくさんの感動や経験、失敗をともにしながら、
私自身もまだまだ成長して参ります。

この2ヶ月間、時間があればずっと物件探しをしていた。

いまの家では事務所スペースが十分にとれないこと、
秋に誕生する子供のためのスペースがないこと。

乗り出したのはGW明け。
この時期は引越の閑散期にあたるため、意外な掘り出し物件があることは
これまでの経験からわかっていた。
ただ、今回の引越はこれまでとは違って、住まいの中に
仕事と育児を共存させないと行けないという条件が付加されている。
そうは言ってもすぐに見つかるだろうと思って挑んだ物件探し。

予想に反して難航する。
かみさんと二人で住むならすぐにでも入居したい物件はたくさんあるものの、
仕事と育児という要素が加わると、これがすぐには見つからない。

間取り、部屋の広さ、仕事部屋の静穏環境、育児スペースの見通し、
ベランダからの眺め、玄関のアプローチ、育児のための段差、
育児面での安全面、快適性、交通アクセス、生活利便性、育児のための
住環境(公園、美術館、海、図書館、等へのアクセス)などなど。

ただでさえリクエストの多い二人なのに、それに加えて仕事や育児の要望まで。
対応した不動産屋さんはさぞかし困ったであろう。
でも、こちらのリクエストに応えて、真摯に対応し続けてくれる素敵な不動産屋
さんが二つあった。いつも思うけど、物件探しは担当者の方の誠意につきる。
度重なる要求にもめげず、常に理想の物件を提供していただいた。

その中で迷った物件が二つ。
間取り、部屋の広さがパーフェクトな物件と生活利便性、住環境が素晴らしい物件。
家族会議を重ねた上で、結局決めてとなったのは「まちあるき」。

2つの物件の近所をゆっくりと歩いてみる。
その街に流れる空気、住んでいる人、交通アクセス、スーパーや公園への近さなど。
これまで見えてこなかったものが見えてくる。
通常の物件探しは、不動産屋さんから物件までドアツードアで行くもんだから、
周辺の空気感・生活感なんてわからない。

まちあるきは、謂わば私の職業でもある。
街を歩くと、やっぱり新しい発見がどんどん生まれる。
特に今回は、事業者として、パパとしての目を持って歩いたので、
街の見方も変わってくる。

それぞれの物件の回りをゆっくり練り歩いた結果、生活利便性と住環境に優れた物件
をチョイス。確かに住むのは建物の中だけど、やっぱり住環境って大事。
特に、移住支援の事業を手がけていく立場としては、こういった当たり前の“生活者目線”
をなおざりにしてしまうこともある。
単なる物件探し、でもみんなまちとしての匂いを感じながら選んでいくんだろうな。
決して安いお買い物ではないんだもの。

いままでは全く気にも止めなかった子供を育てるということ。
自分が幼児だったころは、目の前に公園があって、よく遊びに連れて行ったことを
今更ながらに母親から聞いた。子供の創造性を、自分たちが選んで住む環境から
育んでいくという責任が親にはある。

好奇心があって、鹿児島で欧米の教育を取り入れる保育園にも話しに伺った。
欧米では、子供の頃から大人と対等な立場で育てていくことを重視する。
そして、大人の恩着せがましいイベントにとらわれることなく、子供たちの創造性を養う
ことに重きを置いた住環境や玩具の開発を行っている。

保育園の先生によると、オランダの教育は世界の最先端を行っているらしい。
内容を聞くととってもユニークだった。
そういえばと思って、以前一人旅をしたアムステルダムやイタリアの写真を見返してみた。
街の中では、いつも親子連れでゆったり歩く風景をたくさん見たし、港沿いの学校で
子供たちがいきいきしている光景、カフェで子供たちとくつろぐ姿があった。
子育てするのがとっても幸せそうだった。

子供が生まれることで、街を見る目が変わってくる。
「世界で一番子育てがしやすい街」
そんなコンセプトを掲げて、徹底的に実践する街があっても良い。

生活者がまちを選ぶ時代はもうそこまで来ている。
単なる物件探しだけど、生活者の立場からそんなことをふと思った。

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イタリアのカモッリ。駅そばにある保育園。

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チビダーレの路地の朝の風景。子供連れの大人達がカフェで楽しんでいる。

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アムステルダムの港に面した学校。

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アムステルダムのスポーレンブルク島にある住宅地。

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アムステルダムのスポーレンブルク島。子供が遊べる環境が広がっている。

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