Roots

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今日は、前職時代から関わらせて頂いている
コンサルタント協会の会合へ。

かなり久しぶりに来たので少々気後れしていたけど、
その不安を吹き飛ばすほど充実した内容だった。

糸島で「農業から世界を変える」という夢を持つ
NPO法人QUILT代表理事の久冨さんがゲストに来て、
自分が糸島で展開しようとする夢を話してくれた。

その話を聞いてとても感銘した。
自分が暮らしたいと思う地域を突き詰めて行くと
地球規模で環境や食の循環を変えて行かないという課題に行き着き、
世界平和と安心安全な社会のためには農業が活性化しないといけないという夢の提案。

話を聞きながら、NYのHIGH LINEのことをまた思い出した。
たった2人の市民の夢から実現したプロジェクト。
アメリカには個人として共感することには支援する文化がある。
でも、様々な利権が取り巻く日本の社会の中では、
いかに自分の理想の社会を描き、実行に移して行くのか・・・

この発想こそが、イノベーションの原点。
マイノリティであっても、その輪が小さくても、
関わる人達の熱が大きければ不可能なことはない。
それは、NYのHIGH LINEをはじめ、世界中で実現していることだから。

コンサルタントの人達とも、その夢の実現策についてかなり議論が白熱した。
リアリティがないと実現しない。でも、夢がないと共感する人さえ生まれないし、
民間サイドの投資も生まれない。結局は、予定調和で終わることが多々ある。

「その夢をいかに実現するか」
地域の人達が感じている本質的な課題を、地域の資源を活用しながら
いかに付加価値を生み出して新たなステージに持って行くか。
それこそが地域づくりに関わる専門家の役割だと私は思います。

がんじがらめの規制から発想してもマイナスなことばっかりで、
新しい価値観やイノベーションなんて生まれるはずがない。
まずは思い描く地域の理想があって、それを実現するためのバリアがあるんだったら、
あらゆる智恵を絞って、仕組みを変えて行く、解釈を変えて行くことこそが
これからの地域活性化には必要なんだと常日頃から感じていることを
久冨さんの話を聞いて再確認できた。

どれだけネット社会が成熟しているからといって、
共感者を全国・世界に増やし、顔の見えない不特定多数から金銭的な支援を得ることは
そんな容易いことではない。地方に人を呼ぶことも同じことだ。

人の心を揺さぶるためには、明快な夢=ビジョンが必要だ。
視察をして成功した「結果」だけを見るのではなく、その背景にあったビジョンと
それを実現した仕組みに目を向けることが大切。
その土壌をいかに地域に根付かせて行けるかが、地域が良くなるかならないかの分かれ目。
あらゆる立場の人達が、その夢の実現に向けて頭をフル回転させて協力することが、
地域活性化の本質なんだと思います。

NYのHIGH LINE.たった2人の市民の夢から実現した軌道敷の公園。

NYのHIGH LINE.たった2人の市民の夢から実現した軌道敷の公園。

先日の九大でのセミナーの時に、名誉教授からの問い。
「現在、いろんな分野で総合的な視野を持ち、横断的に調整するプロデューサーが
 求められている。プロデューサーになるために必要なことはなんでしょうか?」

まだ経験も知識もない若輩者だけど、学生たちへのメッセージということで
その時に思ったことを話したつもりだったけど、なんか自分の中で言いたいことを言えてないなあと
ずっと引っかかっていて、ふと自分なりの答えが先ほど浮かび上がってきた。

◎考えを寝かせる時間をつくる。
この時間を意図的につくっている。私にとってそれは朝のランニングであり、
出張先へのドライブの時間がそれにあたる。
どんな仕事であれ〆切は存在する。その〆切から逆算して、まずは余裕を持って
課題の設定、事業の方向性を考える。ある程度しっくりきたら書き起こしてとりあえず寝かせる。
その間は敢えて机に座って向き合わない。ふとしたときに、軽い気持ちで考えを巡らす。
それがランニングやドライブの時であり、新たな発想が浮かんで来る。

また、客観的な意見を大事にする。仕事で付き合うブレインに、意見を求めてみる。
そうすると、又違った意見が生まれて来る。
そうやって、自分の視点が広がって狭まって、最終的にはしっくりと自分の中に落ちて来る。

振り返る時間、聞く力、これが意外とプロデューサーには大切だと思ってます。

◎自分で体験してみる。
いろんな視点を持って、いろんな専門家の力を最大限に引き出して事業を導くためには、
やはりその分野での現場経験がないとできない。
そういう意味ではたくさんの経験をさせてもらって、たくさんの失敗をした。
その失敗は自分で考えてやったことだからこそ実になって返って来る。
若い時の苦労は買ってでもした方が良いことは年を重ねる毎に身にしみてわかる。

その授業の時には、「アンテナを貼ることが大事」と言ったけど、ちょっと言葉足らずだった。
正確には、「考えを寝かせる時間をつくる」ことで手を動かす時間をできるだけ少なくし、
効率的に仕事をすることが大切な上、地域ごとに課題や状況が異なるいまの時代には、
その多様性に対応するだけの知識、というよりは経験を自分でしていないことには説得力に欠ける。

だから観光の仕事をしていたら、自腹でいろんな町に旅行に行って、その費用対効果や売れているもの、
人を惹き付けるものをつぶさに観察しておかないと引き出しが増えて行かない。
その「自己投資」がないことには、自分の言葉で説明もできない。

日本酒の仕事であれば、実際の食卓で、どういった料理に合うのか、日本酒だけで成り立つのか、
食中酒に合うのかを肌で感じないことには、その分野の仕事はできない。
焼物の仕事であれば、上に同じく、どのシーンで、どういった使い方が楽しいのか、価値があるのか、
魅力が伝わるのかを、1ユーザーとして体験する。

仕事がどれだけ忙しくても、意図的にそういった「体験する、実感する」時間をつくるということが大切。
私の仕事の最大の魅力は、公私の境がないということだろう。
まちを見て歩くことが好きだから、まちづくりや観光の仕事が生きて来る。
美味しいものを食卓で味わう時間をつくることから、1ユーザーとしての感覚を失わずに提案ができる。

もう一歩踏み込んだ専門的なことはその道のプロフェッショナルに任せれば良い。
私の仕事は、いかにその可能性を、違う視点を、企画段階で作り出すことができるかが本質的なこと。
そのためには、放電する機会がいつ来ても良いように、意図的に充電できるかなんだと思う。

質問してくれた先生に、もう少し考えたことを伝えたい。
四六時中考えることが好きなんでしょうね、この商売は。

Copenhagen,2007

Copenhagen,2007

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新年度になって、嬉しいことにいろんなお仕事のご相談をいただいてます。
ご相談というのは、まだ正式な仕事にはなっていないけど、
ゆくゆくそうなりそうだという段階です。

関係者の熱意で根気強く進めてきたことがようやく芽を出してきたもの。
地域の資源を活かして活性化に繋げたいという新たな試み。

同じ目標を掲げても、そこに辿り着くアプローチの方法や地域の熱意、
利害関係者の関係性は案件によってそれぞれ異なります。
地域の数だけやり方があるということです。

地域に応じてどんなアプローチを準備するか。
私のような立場には、その提案力が求められてきます。
いや正確には、求められるようにならないといけないんです。
そうなるためには、たくさんの引き出しと一貫した考え方を
持っておくことが必要だと常々思ってます。

仕事が来て、スタートしたら、企画に沿って進むだけです。
いわば、事業のマネージメントが主な業務になってくる。
だから、進める前にきちんと本質を理解して、最適なアプローチを
考えること・考える時間をつくることを大切にして行きたい。

週末は、その時間をつくるに最適な時間。
今日はご相談頂いたことを引っ張りだして、
新たな想いを馳せてみる。
走ったり、映画観たり、食事したり、美術館行ったりしながら
新たな感性を加えてみる。

良きご縁となりますように。

先日、保育園の発表があった。
結果、第1次募集では5希望全滅、
第2次募集では3希望全滅・・・

この半年間、この保育園問題に振り回された。
かみさんは、距離的に送迎がぎりぎり可能な範囲の中で、
認可・無認可あらゆる保育園を訪ねて調べてくれた。
その結果を踏まえ、家族で会議を重ね、出した希望に対して
全て落選するという結末。

かみさんはこの4月で復職しないといけない。
僕らの近くには、子供を見てくれる両親もいない。
当然、保育園に預ける「優先度の高い」家庭だと思っていた。
でも、結果はこうだ。

市長は待機児童ゼロだとパフォーマンスする。
周囲には、緊急性がさほど高くない友達の家庭が合格している。

憤りを隠せない。第1次募集でも、第2次募集でも、
市役所に異議申し立てに出向いた。審査基準の曖昧さ、
自宅自営業という不利なバイアス。
第2次募集で私達の得点は少しは改善したけども、結果的に落ちた。

市役所の人曰く、福岡市の中央区は去年に比べて、
待機児童が3倍近くにふくれあがっているという。
でも、結果として入れていない。
果たしてこの1年、市役所は中央区でどんな子育て政策をしてきたのか。
そんな突っ込みをうまくすり抜けて、市役所の人たちは言う。
「とりあえず、3次で空いているとこに入ってみんですか。」

2次に落ちて、僕たち家族のありったけの文句を言い放って、
夜にかみさんとゆっくり話をした。

自分たちの働き方のために子供が振り回されるって果たしてどうなの?
そこまでして高い得点をとって預けたいのか?
保育園のためだけに、自分たちの生活環境を変えるのもどうなのか?

こんな環境では、子供を産みたいと思わないのは無理はない。
上っ面の「少子化をなんとかしましょう」とか言うのも、
その立場になってみると、あまりに政策と現実の乖離がある事を痛感する。
この国が、福岡市が、「自分たちのスタイルで、働きながら、子供を育てる」
にはあまりに不向きな現実に唖然とする。

奇麗ごとだよ、全ては。そう吐き捨てたい現実。
でも、悲観ばかりしていても何も生まれない。
子供にとって、私達にとって、何も明るい未来は生まれない。

そこでふと行き着いた答え。
「別に福岡の都会に固執することはないんじゃないか」

そう思うと、なんだか心が軽くなった。
環境も働き方も子育ても、等身大で楽しめる居場所。
それは都会ではなく、地方にあるんじゃないかと。

地方の仕事をしている僕に、明るい未来が見えた。
この1年をかけて、暮らす場所を再構築しようと考えている。

移住の仕事をしながら、いっそのこと自分たちもそこに住む。
地方の仕事がますます楽しみになる。

Portland,America

Portland,America

一年が終わる。
そして、来週には一歳年を重ねる。
個人的にも世間的にも新たな一年がほぼ同じ時期というのは、
とってもわかりやすくて有難い。

いよいよ36歳。30代は、いろんな出会いがあって、
仕事のご縁がどんどん広がって、生きてきた中で一番楽しい。

先日名古屋で講演させていただいたGoodJob!セミナーも、
自分の仕事を振り返り、そして新たな感性が芽生えた大切な機会だった。
(Good Job セミナーのホームページはこちら → Good Job!

30代後半は、まだまだがむしゃらに駆け抜けながらも、
40代に向けてしっかりと仕事の軸を固めていきたい。
そして、ご縁をじっくりと熟成していける濃いお付き合いをしていく。

年末年始は、新たな一年を駆け抜けるための大切な充電期間。
今年一年、健康で過ごせたこと、様々なご縁をいただいたことにまずは感謝。
残りわずか、来年の目標をイメージしながらラストスパートだ。

2010暮れ、ニューヨークの夜景

2010暮れ、ニューヨークの夜景

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