取材をするのは好きだけど、取材をされるのはあんまり好きな方ではない。
ただ、このお話を受ける前、唐津のみなとイベントについて取材を受けたときから、
とっても興味深く熱心に話を聞いてくれた朝日新聞の記者、原口さん。
記事にするしないにかかわらず、やっていることに対して興味を持っていただき、
根掘り葉掘り質問攻めをしてくれたことがとっても気持ち良くて嬉しかった。
その方から、「たいせつな本」というお題で取材をさせてほしいと年末に依頼があった。
大切な本・・・高校卒業まで大の本嫌いだった僕にそんな依頼が来るとは。
正直最初は受けるか戸惑ったけど、大好きな記者さんからのご依頼だったし、
これも何かのご縁だなと思い、お引き受けすることに。
大学時代からは結構本を読むようになったので、何にしようかと悩んだ。
でも、せっかくだったらいまの自分の働き方や生き方のきっかけになったものが
良いなーと思って真っ先に浮かんだのが「連戦連敗」でした。
詳細は、プロに書いてもらった記事に譲るとして、大阪生まれの私がデザインとか
建築とかに興味を持ち始めた頃に一番身近な「憧れの人」だったのが安藤さん。
独学で、悔しい想いをたくさん重ねながら、世界の建築家と
肩を並べるまでにのぼりつめた努力の人。
自分が初めて一人旅をしたのも、安藤さんの写真集をみてのことでした。
この写真集に掲載されていた直島のコンテンポラリーミュージアムに。
これで建築物や風景を見て回るたびに目覚めはじめ、安藤さんの作品が
多い実家の大阪に帰省する旅に、サントリーミュージアムや光の教会や
住吉の長屋等をみにいってました。
よく彼がいう「建築と闘ってください」ということ。
私が係る地域づくりや観光にとっても、とても本質的なことだと
いまでも感じます。住んでいる人がまちの資源を大切に、
愛着を持ってどうまちを育てて行くか。
おぼろげに感じていた安藤さんからの影響をこうしてはっきりと
整理できた気がします。朝日新聞さん、ありがとうございました!