唐津の情報誌Roastの表紙を飾ったのは、唐津の海。
そう、唐津は海のまち。唐津焼の文化、石炭産業、豊臣秀吉の朝鮮出兵、
ジャックマイヨールと、唐津を彩る豊かな歴史物語は、海がルーツなのです。
海を通じて貿易が盛んになり、海の恩恵を受けて発展した。
唐津は世界に開かれたまち。
そんな世界に開かれた唐津を初めて実感したのは、
2009年に開催されたレーザーラジアルヨット世界選手権大会。
私は、内閣府の採択を受けて取り組んだ「海辺の魅力を活かした観光振興プロジェクト」
の事務局長として、「海のまち、唐津」としての魅力を活かした観光集客や
外国人選手や観光客の観光サポート、おもてなしのお手伝いをしていました。
その中で最も印象的だったのが、「Laser Cafe」と言われるレースを終えた選手や観光客
に食事を提供するカフェ。偶然、日本レーザークラス協会やハーバーの方に声をかけられ、
カフェの責任者をやることに。リクエストは、「食事を通じた地域のおもてなし」。
唐津市内の100人以上の婦人会の女性陣をとりまとめ、商品企画・開発、スケジュール
管理、在庫管理、仕入れ、広報、パーティの企画等を担当。
メインのお客さんは、世界47カ国の20代〜30代の外国人選手。
ヨーロッパやアメリカ、アジアと、食文化の異なる選手たちをいかに満足させながら、
日本の食文化も同時に楽しんでいただくのか。毎日台所は戦場でした。
20代の若者がご年配の女性を采配するのは大変でしたが(笑)、
まるで海外にいるような2週間は本当に刺激的でした。
唐津のおもてなしは世界中から賛辞をいただきました。
あれだけ短期間に、ものすごい人数が集まり、地域が一体となっておもてなしをしたのは、
後にも先にもあのときだけだと思います。
あれから4年。再び“世界と繋がる”機会として、
ヨットの世界大会を唐津に誘致するプレゼンのサポートをさせていただいています。
もうカフェの社長はしないでしょうけど(笑)、誘致が成功した暁には、
世界の観光客に唐津の良さを発信・交流するお手伝いができれば嬉しいです。
唐津には、ヨットという「世界に繋がる」きっかけがある。
世界が認める、優れた海の環境と観光ポテンシャルがある。
つまり、唐津は「世界の唐津」なのである。
グローバル社会の中でローカルの存在を考える時代。

roast vol.2の表紙は「唐津の海」

マリンスポーツが盛んな唐津の海

レーザーラジアルヨット世界選手権大会の会場風景

世界のセーラーから、唐津はcastle-bayと呼ばれている。

地元と選手を繋ぐ役目を果たしたLaser Cafe

外国にいる錯覚に陥った世界選手権時のヨットハーバー