2冊の専門書をようやく読了。
今年度は、唐津の観光戦略や佐世保市俵ヶ浦半島・福岡市北崎地区の
移住支援に関するプロジェクトが本格的に動くので、その前に
どうしても読んでおきたかった2冊。
詳しい感想は省略しますが、共通している根っこの部分は同じなんだろうと
私なりに解釈しました。
「地域の魅力を活かし、多様性を許容して、どう行動するか。」
移住と観光は、日本では割と別個に考えられている気がしているけど、
私はそうは思いません。
外の人のためだけに、お金を落としてもらうばかり考えて観光を繰り返していくと、
結局は地域が消費され、住む人はいなくなり、人は来なくなります。
観光農園とか観光○○とかって言葉も、私はどこか違和感を感じるのです。
地域の豊かな暮らしを疑似体験するのが観光で、実体験していくのが移住。
観光の延長線上に移住があると思っています。
あくまでも主役は地域であり、地域の暮らしなのです。
そこが崩れてしまうと、持続可能な地域づくりは生まれてきませんね。
でも、移住や観光はそう簡単に達成するものではありません。
長い時間がかかるものだけど、結果も出していかないといけません。
特に移住はそこに「移り住む」という大きな決断を伴うものです。
これまでの地元組織・考え方・支援体制では目標達成は困難であり、
行政の縦割りを取っ払い、若手や移住者・企業等の新たな人材に参画してもらいながら、
地域の資源に投資し、活用し、地域を運営する仕組みづくりが必要です。
そんなことをもやもやと目先のプロジェクトの中で悩み考えていましたが、
この2冊の本に出会って少しブレークスルーした気がします。
1つのヒントになったのが「多様性」というキーワード。
この「多様性」という言葉をそれぞれの地域の中で咀嚼して、
具体的な事業・人材・体制・予算を考えていけば、
自ずと優先順位とやることが見えてきそうな気がします。
プロジェクトの初動期にどれだけしっかりと目標・事業フローをイメージできるかが
今後の成否を左右します。
またあれこれと考える楽しみが増えました。