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2013.09.10 / dairy

大志を抱け。

9月10日、快晴。
鹿児島の竹内レディースクリニック。
13時47分に元気な男の子が産まれました。

体重は2,236kg、身長46.5cmと小さい子ですが、
手足の指を動かしたり、ぐるぐる回転みたり、目をぱっちりさせて
笑ったり泣いたりと、元気いっぱい。

妻のお腹が大きくなっても、いままで実感というものがなかった。
出産前夜も、「あ、動いたね!」と産まれ来る期待を感じてはいたけど、
自分の人生に誕生するリアリティーとは受け取れない自分がいた。
それが出産当日になって、帝王切開のために妻が手術室に入った途端に、
猛烈な不安に襲われて、そわそわして、どきどきして、
とてもじっとなんかしていられない。

とてつもなく長い30分だった。
「佐藤さん!」助産師さんの声は突然やってきた。
羊水に纏われて、タオルでくるまれた命。
さっきまで妻のお腹にいた空想の世界が、急にリアリティーを帯びて、
自分のもとにやってきた。そう、自分の子なのだ。

目の前の小さな赤ちゃんが、助産師さんから私のもとに手渡される。
あまりの衝撃と感動に言葉を失いながら、生まれたての子供を抱いた。
抱いた感触はやんわり残っているが、重さは正直覚えていない。
産まれてきたのに、今度は、その生命の神秘が理解できない。
自分の子供とはいいながら、現実としてどうも信じられないのである。

健康であることがこんなに有り難かったんだ。
自分や妻を健康に育ててくれた両親に、結婚の時以上に感謝した。
ようやく両親の背中が見えるとこまで生きてきたんだなと、
感慨深い瞬間だった。

その後はまさに親バカ状態で、ベビールームでたくさんの動きや表情を
みせる子供をずーっとずーっとガラス越しにみていました。
飽きないもんだ。まさに奇跡。

小さく産んで、大きく育てる。
自分の意志を、大きな志を持って、自分の夢を叶えてくれる
大人になってほしい。
そんな願いを込めて、「大志(たいし)」と命名しました。

「佐藤 大志」
新たな家族が増えました。
大志が迎える初めての人生、私と妻にとっての新たな人生。

たくさんの感動や経験、失敗をともにしながら、
私自身もまだまだ成長して参ります。

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