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2022.05.20 / thinking

読書アーカイブ:坂の上の雲

昨年末から読み始めた司馬遼太郎の「坂の上の雲」ようやく読了。
思い返せば20年前、大学の研究室の必読書だったが、
当時読書嫌いだった私はさも読んだふりをして結局最後まで読まず、
その後読んでは挫折、読んでは他の本に浮気を繰り返しながら
本棚にひっそりとしまっていた。

変化は昨年。対馬市の観光振興推進計画の仕事をする中で、
対馬に根付く日本のルーツにすっかりハマってしまい、
国防の最前線としての役割を担った日露戦争に改めて触れることで、
もう一度読み直そうと決意。

年度末の繁忙期の最中、何度も読書が中断したが、
それでも今回は話の展開の興味が勝り、
時間はかかったけどようやく読了。

明治維新が起こり、死に物狂いで世界に追いつこうと
小国日本が頑張った時代。
馬鹿にされながらも、人材を海外に留学させて学び、
隣国朝鮮の立場=つまりは日本の国防が脅かされる中で
どう大国ロシアと戦ったのか。

秋山兄弟だけでなく、日露戦争を舞台にした人間ドラマが
とても面白かった(どこまでが事実か脚色かはわかりませんが)。
そして、小さいなりに知恵を使い、戦略を持って勝利した戦い方は、
私たちのような小さな会社にとっても参考になるものでした。

そして、この本を読んでいる最中にウクライナとロシアの戦争が始まった。
歴史小説として読む分には良いですが、決して戦争は繰り返されるべきではない。
1日も早い終戦を祈念しています。

(佐藤 直之)

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