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2023.08.11 / thinking

20年前の記憶、目の前の景色

20年以上も前の写真。
大学院修士1年の時に初めて訪れた長崎県対馬市での1コマ。

対馬の市街地・厳原の街路の景観デザインのプロジェクトで
現地調査のために訪れた対馬に着くと、ちょうどその日は対馬の
夏の一大イベント・アリラン祭り(現在は対馬厳原港まつり)
当日で、地元の方々に薦められるがままに訳もわからずに
朝鮮通信使パレードに参加したときの様子である。

現地調査や打合せが終わると地元の方々と美味しい食事やお酒を
楽しみ、とても可愛がっていただいた。
よく連れて行ってもらったお店やプロジェクトの対象エリア、
大学の先生やプロジェクトの仲間と飲み明かした宿のことは
しっかりと記憶している。

夏休みには写真の隣に写っている研究室の友人・真鍋くんと
厳原のイベントのボランティアで遊びに行って、
お金のない大学生を地元の方が快くお家に泊めてくださった。
あの頃見た海はとっても綺麗だったなー。

あれから20年が経ち、再び対馬のプロジェクトに関わることに
なって、大学時代の記憶や知り得たことが対馬全体のごく一部に
過ぎなかったことを痛感した。

対馬は広い。そして深い。
決してわかりやすい観光地ではない、万人受けするところではない。

でも、訪れるたびに発見があり、知れば知るほどに面白い。
まだ数年しか関わっていないが、すっかり対馬の虜になり、
一緒に飲んで語り合える仲間もできた。

社会人としていろんな経験をして、少しは教養が身について、
結婚して、子供が産まれて、いろんな失敗、いろんな旅をして、
同じ対馬でも20年前とは全く違って見えるのである。

これだから、まちづくりの仕事は面白い。

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