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隆太窯コンサート01

隆太窯コンサート03

隆太窯コンサート04

先日、念願の隆太窯コンサートへ。

古民家で聴く古楽器の演奏、
そして・・・至福のパーティー。

窯元のお庭で秋の到来を感じながら、
唐津の食と地酒を堪能して、
素敵な出会いが緩やかに輪となって広がっていく。

それはそれはとっても豊かな時間でした。

この空間を演出する中里隆先生と太亀さんに出会うために、
全国からわざわざ唐津へやってくる。

豊かさの源はそこに暮らす人であり、暮らす人が豊かだったら、
きっとそれはまちの魅力にも繋がっていくんだろう。
唐津には、お二方だけに限らず、そんな魅力的な暮らし人がたくさんいる。
それだけで、十分に素敵な町だと思うのです。

そんな人探しの旅を、これからもいろんなまちでしていきたい。

2013.09.10 / dairy

大志を抱け。

9月10日、快晴。
鹿児島の竹内レディースクリニック。
13時47分に元気な男の子が産まれました。

体重は2,236kg、身長46.5cmと小さい子ですが、
手足の指を動かしたり、ぐるぐる回転みたり、目をぱっちりさせて
笑ったり泣いたりと、元気いっぱい。

妻のお腹が大きくなっても、いままで実感というものがなかった。
出産前夜も、「あ、動いたね!」と産まれ来る期待を感じてはいたけど、
自分の人生に誕生するリアリティーとは受け取れない自分がいた。
それが出産当日になって、帝王切開のために妻が手術室に入った途端に、
猛烈な不安に襲われて、そわそわして、どきどきして、
とてもじっとなんかしていられない。

とてつもなく長い30分だった。
「佐藤さん!」助産師さんの声は突然やってきた。
羊水に纏われて、タオルでくるまれた命。
さっきまで妻のお腹にいた空想の世界が、急にリアリティーを帯びて、
自分のもとにやってきた。そう、自分の子なのだ。

目の前の小さな赤ちゃんが、助産師さんから私のもとに手渡される。
あまりの衝撃と感動に言葉を失いながら、生まれたての子供を抱いた。
抱いた感触はやんわり残っているが、重さは正直覚えていない。
産まれてきたのに、今度は、その生命の神秘が理解できない。
自分の子供とはいいながら、現実としてどうも信じられないのである。

健康であることがこんなに有り難かったんだ。
自分や妻を健康に育ててくれた両親に、結婚の時以上に感謝した。
ようやく両親の背中が見えるとこまで生きてきたんだなと、
感慨深い瞬間だった。

その後はまさに親バカ状態で、ベビールームでたくさんの動きや表情を
みせる子供をずーっとずーっとガラス越しにみていました。
飽きないもんだ。まさに奇跡。

小さく産んで、大きく育てる。
自分の意志を、大きな志を持って、自分の夢を叶えてくれる
大人になってほしい。
そんな願いを込めて、「大志(たいし)」と命名しました。

「佐藤 大志」
新たな家族が増えました。
大志が迎える初めての人生、私と妻にとっての新たな人生。

たくさんの感動や経験、失敗をともにしながら、
私自身もまだまだ成長して参ります。

引っ越しに仕事にといろいろ慌ただしかった8月も終わり、
もうすぐそこまで秋がやってきています。

8月は仕事や里帰りでいろんなところに行きました。
唐津や長崎、鹿児島、大阪などなど。

一年ぶりに里帰りした我が故郷大阪は、商業施設開発ラッシュで
活気が生まれる一方、私が親しんだ風景も様変わりしていました。
仕事のほとんどは地方での仕事が多く、豊かな海や里山、歴史的な
町並み、みなと、人情豊かな商店街、離島を日常的にみているせいか、
年を重ねるごとに大型商業施設には関心がなくなっています。

そんな中で、大阪に誕生した大型商業施設「グランフロント大阪」には
どうしても行ってみたかった。
というのも、このグランフロントが整備された大阪北ヤード跡地は、
過去に跡地活用の国際コンペが開催されていて、大学時代にそのコンペに
関わったから。

私が在籍した九州大学の研究室と九州芸術工科大学(現:九州大学)の
建築系の研究室がタッグを組み、どれくらいだろう、3ヶ月くらい
あれやこれやと議論したことを覚えています。

結果的に方向性がまとまらず(?)に提案しなかったものの、
そこで出たアイデアやエスキスは今でも覚えています。
大きなグランドスケープとしての迷路空間、void、ため池・・・
大学の同期チームでは、関西圏の大交通拠点ということで、
「移動するコンテナ」をテーマに、ここを機転に関西各地に人や物資を
運ぶ移動ショップやカフェ、敷地はそのコンテナが配置された
セントラルパークに、という提案。
当時はまだまだ未熟だったということもあって、今思うと(今も未熟ですが)、
完成度の低さを感じますが、発想は結構面白かったんじゃないかと
いまでも思っています。

少しでも思いを馳せた場所だから、実際にどうなったんだろうと
現場をみてみたくなったんです。

以前は空き地だった、梅田のヨドバシカメラの横に
そびえ立つ高層ビル。敷地内に入ると、多くの人だかり。
そこそこにベンチがあって待ち合わせや会話を愉しむ人、
いま流行のフローズンビアガーデンで盛り上がっている人、
JR大阪駅に向かう多くの通勤客の人山、
地下の商業施設に続く親水階段や親水空間。
中をのぞくと、「大阪初出店」の文字が踊るショップや飲食施設の数々、
「知」をテーマにしたナレッジキャピタル。。。

確かに人は多い。阪急や伊勢丹も含めると、大阪梅田は大商業エリアへと
舵を切った。だけども、、、すべてが人工的で気が休まらない。
商業施設前の親水空間で子供が泳いでいる光景を見て、
違和感を感じざるを得なかった。これが大阪の水辺なのか・・・
ナレッジキャピタルは発想的には面白いけど、せっかくなら
気持ち的に豊かな空間で、知識を学ぶ場所にしてほしかった。

梅田で一番好きな屋上庭園(スカイタワー)は、周囲に遮るものがなく
大阪を一望できる。川や港が見えて、つかの間の自然を感じられる場所だ。
そのスカイタワーに隣接する場所なら、逆にグランドレベルで、
つかの間のひとときを過ごせる公園にする発想はなかったものか。
梅田には緑が少ない。ちょっと休憩したいと思う場所がない気がする。
敷地の隅っこにちょっとした緑地空間はあったけど、どちらかというと、
メインの動線からは外れている場所でもったいない。

歩いて消費して、また歩いて・・・おしゃれなカフェはもちろんあるけど、
住んでいる人や働く人たちがふと気を抜きたくなるオープンスペースが
あってもよい。NYでいうセントラルパークのような空間が。
公園の中にお店がある。そんな空間になれば、もっと他の商業空間と
差別化が図れたようにも。間違いなく、私は通うけど。

植樹運動をしている安藤さんだったら、どんなアプローチをしただろう。
少子高齢化や人口減少で、今後都心は超コンパクトシティになっていく
だろうけど、高密度にするからこその息抜きの場が欲しかった。
買い物がどんどんネットに切り替わっていくからこそ、リアルに消費する
場面は、気持ち的にもリラックスして、人の顔が見えてゆっくり会話を
しながら物が選べるコミュニケーション空間になった方が嬉しいけど。

あくまで個人的な感想ですが。
10年以上前に思考した記憶を蘇らせながら、そんなことを考えてた。

グランフロント001

グランフロント大阪外観

グランフロント002

グランフロントからJR大阪駅の眺め

グランフロント003

敷地内にある親水階段

グランフロント004

敷地内にある親水空間

グランフロント006

敷地内にある緑地空間

グランフロント005

敷地内にある親水空間

グランフロント007

ナレッジキャピタルにあるカフェ

グランフロント008

ナレッジキャピタルにある車のショールームカフェ

3連休中は東京へ出張。

大都会東京にも、
息づく暮らし、重層された街の匂いを感じとれる
ローカルがしっかりと根付いている。

roots_tokyo01

おばあちゃんの聖地、巣鴨商店街。

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吉祥寺駅前の路地裏。

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吉祥寺の路地裏には、お店を発見する楽しみがある。

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井の頭公園

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軒先八百屋

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築地場外市場

この2ヶ月間、時間があればずっと物件探しをしていた。

いまの家では事務所スペースが十分にとれないこと、
秋に誕生する子供のためのスペースがないこと。

乗り出したのはGW明け。
この時期は引越の閑散期にあたるため、意外な掘り出し物件があることは
これまでの経験からわかっていた。
ただ、今回の引越はこれまでとは違って、住まいの中に
仕事と育児を共存させないと行けないという条件が付加されている。
そうは言ってもすぐに見つかるだろうと思って挑んだ物件探し。

予想に反して難航する。
かみさんと二人で住むならすぐにでも入居したい物件はたくさんあるものの、
仕事と育児という要素が加わると、これがすぐには見つからない。

間取り、部屋の広さ、仕事部屋の静穏環境、育児スペースの見通し、
ベランダからの眺め、玄関のアプローチ、育児のための段差、
育児面での安全面、快適性、交通アクセス、生活利便性、育児のための
住環境(公園、美術館、海、図書館、等へのアクセス)などなど。

ただでさえリクエストの多い二人なのに、それに加えて仕事や育児の要望まで。
対応した不動産屋さんはさぞかし困ったであろう。
でも、こちらのリクエストに応えて、真摯に対応し続けてくれる素敵な不動産屋
さんが二つあった。いつも思うけど、物件探しは担当者の方の誠意につきる。
度重なる要求にもめげず、常に理想の物件を提供していただいた。

その中で迷った物件が二つ。
間取り、部屋の広さがパーフェクトな物件と生活利便性、住環境が素晴らしい物件。
家族会議を重ねた上で、結局決めてとなったのは「まちあるき」。

2つの物件の近所をゆっくりと歩いてみる。
その街に流れる空気、住んでいる人、交通アクセス、スーパーや公園への近さなど。
これまで見えてこなかったものが見えてくる。
通常の物件探しは、不動産屋さんから物件までドアツードアで行くもんだから、
周辺の空気感・生活感なんてわからない。

まちあるきは、謂わば私の職業でもある。
街を歩くと、やっぱり新しい発見がどんどん生まれる。
特に今回は、事業者として、パパとしての目を持って歩いたので、
街の見方も変わってくる。

それぞれの物件の回りをゆっくり練り歩いた結果、生活利便性と住環境に優れた物件
をチョイス。確かに住むのは建物の中だけど、やっぱり住環境って大事。
特に、移住支援の事業を手がけていく立場としては、こういった当たり前の“生活者目線”
をなおざりにしてしまうこともある。
単なる物件探し、でもみんなまちとしての匂いを感じながら選んでいくんだろうな。
決して安いお買い物ではないんだもの。

いままでは全く気にも止めなかった子供を育てるということ。
自分が幼児だったころは、目の前に公園があって、よく遊びに連れて行ったことを
今更ながらに母親から聞いた。子供の創造性を、自分たちが選んで住む環境から
育んでいくという責任が親にはある。

好奇心があって、鹿児島で欧米の教育を取り入れる保育園にも話しに伺った。
欧米では、子供の頃から大人と対等な立場で育てていくことを重視する。
そして、大人の恩着せがましいイベントにとらわれることなく、子供たちの創造性を養う
ことに重きを置いた住環境や玩具の開発を行っている。

保育園の先生によると、オランダの教育は世界の最先端を行っているらしい。
内容を聞くととってもユニークだった。
そういえばと思って、以前一人旅をしたアムステルダムやイタリアの写真を見返してみた。
街の中では、いつも親子連れでゆったり歩く風景をたくさん見たし、港沿いの学校で
子供たちがいきいきしている光景、カフェで子供たちとくつろぐ姿があった。
子育てするのがとっても幸せそうだった。

子供が生まれることで、街を見る目が変わってくる。
「世界で一番子育てがしやすい街」
そんなコンセプトを掲げて、徹底的に実践する街があっても良い。

生活者がまちを選ぶ時代はもうそこまで来ている。
単なる物件探しだけど、生活者の立場からそんなことをふと思った。

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イタリアのカモッリ。駅そばにある保育園。

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チビダーレの路地の朝の風景。子供連れの大人達がカフェで楽しんでいる。

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アムステルダムの港に面した学校。

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アムステルダムのスポーレンブルク島にある住宅地。

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アムステルダムのスポーレンブルク島。子供が遊べる環境が広がっている。

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