Roots

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ペシャワール会の中村哲さんの名著を読了。

凄い人だった。
医師としてアフガンに赴任し、旱魃で栄養と水不足に
陥る市民の健康を回復し、農業国家であった産業を
再生させるためには、河川や水路が必要だと
ひたすらに土木事業を邁進してきた。

写真で見ると、その変化は一目瞭然。
お仕事でご一緒した元ゼネコンの方が、
「いつか砂漠を緑化しに行く」と言ってたけど
まさにそれを実現した人である。

治安が悪化する中でも加熱する誤報に惑わされず、
裏切りや暗殺に遭遇しても絶対に復讐をせずに、
ただただアフガンの再生のために全身全霊で
挑んできたことがよくわかります。

日本ではあたりまえの環境が、備わっていない国もある。
綺麗な水や洪水を防ぐ堤防、目的地に辿り着く道路など、
生活インフラを支える土木事業って、国の豊かさの根底にある。
土木があるから、健康が保たれ、仕事ができ、治安が安定する。
この本を読んで、その価値を再認識しました。

お亡くなりになってから初めて本を読んだけど、
もっと早く読んで生前にお話を聞きたかったなと強く反省。

最終章の「日本の人々へ」はしびれました。
マスコミの誤報に惑わされずに真実を自分の手で勝ち取ること、
経済成長だけではない真の豊かさの追求、
人間は自然の一部であり技術過多になってはいけない・・・、

不易流行。
この時代だからこそ「変わらない本質」を大切にしていきたい。

(佐藤 直之)

2021.03.20 / thinking

春が来た!

桜もあちこちで花が咲き始め、
心身ともに閉鎖的だった冬から、
期待が膨らむ「はじまりの春」へ。

それでもまだ落ち着く気配のないコロナ騒動、
コロナによって変革を求められるこれからの社会。

地方のまちづくりやブランディングに携わる
ルーツとして、これからどんな未来・地域社会
をデザインして行ったら良いのか?
そして、それをどんな立場で、どんな価値を
提供していける会社になるのか?
そんなことをここ1年近くずっと考えています。

ルーツ10周年まであと1年。
そろそろ考えて行動していく「はじまりの春」に。

(佐藤 直之)

私が初めて海外旅行に行ったのは、大学3年生の時。
仲の良かった大学の友人と、テレビで観たトマト祭りに参加するため、
スペインの主要都市とパリに行きました。

初めての海外旅行で気持ちが高揚する中、
降り立った最初の食事がなんとマクドナルドでした。
というのも、一緒に行った海外旅行好きな友人が、
訪れる海外のまちで必ずマクドナルドを食べるらしく、
それを誇らしげに言われて、反論しましたが半ば強引に
食べさせられたことを今でも鮮明に覚えています。
その土地の最初の食事がマクドナルド・・・ガッカリでした。

一方で、下の写真は数年前に行った同じくバルセロナ旅行の時の写真。

お仕事していた寒北斗酒造(ホームページはこちら)に、たまたまネットで調べて
日本酒づくりの修行(体験?)に来ていたPRプランナーのロセルさんと知り合い、
今度バルセロナに行くと話したら「じゃあ私の友人を招いてランチしよう」と。
その時の写真ですが、バルセロナの街中から外れた路地に佇むローカルなリストランテで、
地元の常連客で朝から大賑わいで、愉快なロセルさんの仲間と、地元のローカルフードや
ローカルワインに舌鼓しながら11時から4時近くまでずっとおしゃべりしていました。

その後も何日かロセルさんにお会いして、バルセロナで愛されるローカルのリストランテや
ギャラリー、ショップ等に連れて行ってくれました。

何故こんな話を突然したかというと、
「長いものには巻かれろ」的な考え方に少々危機感を感じるからです。

地域活性化の仕事をしている中で、最近こんな事例をよく目にします。
・廃業寸前の老舗旅館をホテル業界のヒットメーカーが再生請負。
・全国で地方創生を手がける●●に、まちづくり計画をプロデュース委託へ。
・集客に伸び悩む自治体が、大手広告代理店に依頼してまちを全面ブランディングへ!
・地元の食材を活用して、某有名企業が商品開発。首都圏で販売へ。

ノウハウのある大企業が地方の力になることは悪いことではありません。
でも、巨額のお金が動き、短期的には大きな成果が上がるかもしれませんが、
お金の切れ目が縁の切れ目で結局「何も残っていない」ことをよく目にするし、
地域の方から皮肉を耳にすることがよくあります。

何を言いたいのかというと、足元にある人材や資源をもっと大切にしませんかと
最近強く感じます。
とある有名な外国人ジャーナリストは「地域の中小企業は生産性がないから必要ない!」と
バッサリ切り捨てる言い方をしてますが、私は全くそう思いません。

バルセロナの小さなリストランテのように、個人商店でも中小企業でも、
その土地に根付いた人材が、その土地の資源を活用し、その土地及び周辺の人たちが
消費する、応援するという、「地産地消の暮らし」をもっと作っていくべきだと思います。

海外の人達は自国のもの、ローカルなものをあたり前のように大切にして、
「私はこのまちが大好きだ!」っていうシーンをよく目にします。
なのに、なんで日本人は自国の文化・資源を大切にせずに海外のものばかりを輸入して、
消費しているんだ?と突っ込まれますね。

それは海外ー日本の関係だけでなく、都市圏ー地方の関係の中でも同じことが言えます。
個人的にはもうそろそろ「東京中心」の考え方、ノウハウにすがるのをやめませんかと。
海外のジャーナリストが言うように、その方が効率的かもしれませんが、
そうなると全て東京発の考え方に染まり、ちっとも面白くないローカルができてしまう。

私は、「自分のことは自分で考えろ!」と言う梅原真さんが大好きだし、
内田樹さんの言う「その商店街に暮らす人が商店街で消費することで商店街が成り立つ」
と言うコミュニティの考え方に賛同しています。

小さなローカルの経済圏を大切に、地域の資源や人材を生かした持続的な街づくりを
私達ルーツは応援しているし、これからもその考え方に変わりはありません。
そう言う意味でも、やはり多くの地域を広く浅く関わることは難しく、
北部九州エリアの地域を中心に、地域のキーパーソン達や中小企業様のパートナーとして、
じっくり伴走して行っております。

(佐藤 直之)

緊急事態宣言、まだまだあける気配はありません。
それぞれの都道府県で感染者数は劇的に減ってはいますが、
まだまだ病床率が高く逼迫しているからとのこと。

医療機関の負担を考えるとやむを得ないことですが、
どうにもこうにも“先が見えない”ことがしっくりきません。
どうなったらこのコロナとの闘いに終止符が打たれるのか?

ワクチンを巡る世界的な争奪戦が激化していますね。
では、ワクチンが全国民、全世界の人に行き渡りさえすれば
解決するんでしょうか?そして、インフルエンザと同じような
扱いになれば一旦の終わりとなるんでしょうか?

これだけの長い期間、世界中が振り回されているのに、
まだいまだにゴールとなる希望が見えてません。
日本のどの政治家も言ってはくれません。
私だけに限らず全国民が、その希望を待望しているはずです。

これだけ長い間、人と接触することが制限されると、
地域経済に対する打撃は想像以上です。
特に、資金的な余裕がない“個人商店”は深刻な状況で、
閉店のニュースを連日のように拝見します。

この1年間で様々なメディア、ニュースで、いろんな有識者の話を
聞いてきましたが、ほとんどの方が「コロナ前の状況には戻らない」
と話していますね。

リモートワーク、オンライン会議、バーチャル観光、テイクアウト、
ワーケーションなどなど、コロナ禍において密を避けた、デジタルを
駆使したあらゆるサービスが普及し、私たちも最初は戸惑いましたが
今では当たり前のように導入し、実践しているものがあります。

最初の頃は有識者の話を「やっぱりそうなのか!」と納得して聞いてましたが、
少しずつ自分の中に違和感というか、このままでいいのかという思いが出てきた
ことがあります。

「人とのコミュニケーションや出会い」を元に戻さなくて良いのか?
それこそが人生の楽しみ、仕事のやりがい、食事や旅の醍醐味ではないのかと。
もちろん不要不急の事については積極的にオンラインを取り入れていくべきと
思いますが、出会うこと会話することを奪ってしまっては生きる楽しみすら奪って
しまわないかと強い危機感を覚えています。

毎日の食材や自分の好きな洋服や雑貨は、仲の良い店員さんや新たなお店との
出会いの中でこそ買う価値があるのではないか?
空間や接客・会話も含めて、その飲食店で食べることが楽しいのではないか?
旅だって、その土地の人達と出会って、会話して、その土地のことを深く知る、
興味を持つようになることが本当の価値なのではないか?

ポストコロナ社会はこうだああだって聞きますが、
100%とは言わないまでも、また前のように人と会って、会話して、
買い物したり食事したり、地方や世界を旅できる社会を取り戻したいと私は思います。

その出会いを、地域を楽しむための基盤として、
地域に根付いた個人で営むお店はつぶしてはならないと切に願います。
コロナが終息してそういったお店がなくなっていたらもう絶望です。

せめてもの行動として、以前のブログで書いた久保田農園さんのような顔が見える商店で
お野菜を買ったり、洋服はいつも買っている実家近くの顔馴染みのお店で買ったり、
時短営業している中でも知り合いの飲食店に家族で食べにいったりと、
日々の生活の中でできることは実践しています。

弊社がお手伝いするまちづくりも、そうした地域に根づいたひと・もの・ことを
持続化できるようにきちんと伴走していきます!

(佐藤 直之)

友人の居酒屋「町屋あかりや」さんの豚汁

1月4日の仕事初めから連日、コロナに振り回されている。

首都圏の緊急事態宣言や各地域での感染拡大によって
政府→国→県・自治体→地元と、毎日のように対応・見直しを迫られ、
事業の変更を余儀なくされている。

そして今日にも福岡県には緊急事態宣言が出るという。
果たしてコロナとの戦いはいつまで続くんだろうか・・・
医療機関の逼迫を食い止めることはもちろん大切なことであるが、
一方で地域の産業・経済を守っていくことも命を救うことに他ならない。

なんとか食いしばって乗り切って欲しいし、私達も乗り切るしかない。

(佐藤 直之)

2021年ライド初め

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