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6月の決算期を無事に終えたご褒美かねて?、
タイバンコクに弾丸視察ツアーに行ってきました。

バンコクに住んでいる友人のスペシャルなツアー企画、
ガイドもあって、大変濃厚で充実した滞在となりました。

いやーバンコクは思っている以上の都会。
ホテルをとった中心部はユニークなデザインの高層ビルが
あちこちに乱立していて、車やバイクの交通量は凄まじい。

チャトゥチャックやナイトマーケット、メークロン線路市場、
水上マーケットと様々な市場に出かけましたが、
私個人的には水上マーケットが一番良かった。
船の上で商売しているその姿はタイに根付いた暮らしそのもので、
そこでしか見れないローカルの暮らしに惹かれます。
(と言いつつ、少し観光地化されてましたが・・・)

酷暑でヘトヘトでしたが、アユタヤの遺跡巡りは行ってよかった。
ビルマ軍に敗れた無惨な仏像の姿が残っており、日本でいうところの
廃仏毀釈の光景が圧倒的なスケールであるもんだから、
なんとも言えない複雑な気持ちになりました。

現地在住のタイ人ガイド付きツアーもとってもよかった。
なかなかゆっくり・詳しく地元のことを聞く機会がないので、
タイの暮らしや観光のことをあれこれ聞けてとてもよかった。
(現地のガイドさんがいるといないでは、旅の充実度が格段に違います)

中でも、日本とタイにおける仏教や国王(日本でいう天皇陛下)に
対する考えの違いは面白かった。
タイの人にとって仏教は心の支えであり、僧侶は修行だけに留まらず
普段の生活においても厳しい試練が課されている人で、
托鉢の文化があり生活の中で優先的な位置付けがなされています。
(交通機関における優先席など)

国王は地域のいたるところに肖像画が飾られていて、
「前の国王は本当に人徳のある人で素晴らしい人だった」と
ガイドさんが熱心に話す姿を見て、改めて国王はタイ国民の
精神的な支柱なんだと日本における天皇との違いを感じました。
(今の時代は少しその傾向が薄まっているようですが)

もう少しお寺を回ったり、チェンマイにも足を伸ばしてみたかったけど、
ちょっと時間が足りなかった。。。

バンコクのローカル食堂

週末マーケットのチャトゥチャック

船に乗って小旅行へ

干物が並ぶストリート

ローカル列車。車窓からは特徴的な塩田の風景。

メークロン線路市場。週末ということもあり大賑わいでした。

水上マーケット。バンコクならではの暮らしの風景。

趣あるバンコク中央駅。解体されるらしい。

アユタヤの遺跡巡り(ワットヤイチャイモンコン)

アユタヤの遺跡巡り(ワットマハタート)

ナイトマーケットは大賑わい

かつてはバックパッカーの聖地だったカオサン通り

中華街近くの日常の風景

リノベーションされた商業施設

毎年春恒例のインプットツアーはかれこれ何年目か。
コロナ禍になってから車で日本のローカルを再発見する旅に
出かけるようになり、今回は北京都経由で中国地方へ。

今回の1番のお目当ては、北京都にある伊根の舟屋。
実家の大阪に帰省する度にずっと行きたいと思っていたけど、
遠くて何度も何度も断念してきました。
今回は大阪南港までフェリーに車を乗せて、ようやく実現した旅。

平日で観光客も多くなくてゆっくり見ることができました。
せっかくなので遊覧船に乗ってぐるりと舟屋の街並みを見物。
あくまでも暮らしの場所であり、景観を守ることが第一。
その街の姿勢にとても共感して、伊根に暮らす船長さんのガイドで
伊根の暮らしを垣間見ることができました。
わざわざ足を伸ばして来た甲斐がありました。

ここから先、どういうルートで回ろうかと色々とリサーチして、
この辺りに詳しい友人の情報も頼りにしながら、
次に目指したのが久美浜。

一度オンライン酒蔵見学に参加したことのあった木下酒造の
酒蔵を訪ねたり、映画「湯道」の舞台になった温泉旅館に泊まったり、
和久傳ノ森や森の中の家でのんびりした時間を過ごしたりと、
これまで知らなかった「海の京都」を満喫。

その隣町の兵庫県豊岡市の玄武洞公園は本当に感動しました。
自然が生み出したearthcapeは、もう圧巻です。
ガウディのサクラダファミリアのように、職人さんが岩を削って
丁寧に作り出した造形美と見間違えるほどに、長い長い年月の中で
作り出された自然美は一見の価値ありです。
変に観光地化されていないのも良かったです。

久美浜→豊岡を経由して、次に向かったのが鳥取県八頭の光澤寺。
対馬のプロジェクトで、全国の寺泊のリサーチをしていて、
ずっと気になっていたのが光澤寺です。
観光地ではない、辺鄙な場所にありながら、全国・世界から
泊まりに訪れており、料理や体験のユニークさに興味がありました。

チェックイン後に写経体験をして、夕食はブータン料理、
夕食後は薄暗くなった本堂で住職と語り合う本堂深夜BAR、
朝はお勤めと瞑想体験。
車の運転の疲れからか、本堂深夜BARでは住職とゆっくり語り合う
前に寝てしまったのが残念でした・・・

ただ、これからの時代の仏教のあり方としてとても参考になる部分が
ありましたので、対馬の寺泊実現に向けてしっかりフィードバック
していきたいと思います。

翌日は豪雨の中で鳥取砂丘をチラ見して、岡山方面へ南下。
岡山県はあちこちにユニークな温泉街があります。

般若寺温泉は豪雨の影響があって入れませんでしたが、
そこで紹介してもらった奥津温泉の奥津荘の建築が素晴らしかった。
ここは是非泊まりに再訪したい。

湯原温泉の名物である砂湯は、ダム下の川にある混浴の露天風呂。
朝から地元のおじちゃん達がビールを買い込んで、湯に浸かって交流。
地元のコミュニティスペースと化してました。
長い時で6時間浸かっているんだとか。
どんどん近代化して建物にコミュニティ機能が押し込まれる中で、
自然の中で地元の人達が交流する昔ながらの交流の風景は素敵です。

最後の目的地は岡山市。
昨年春の旅で偶然に立ち寄った岡山市のグルメのレベルの高さに
感動して、今回も最後の地に選びました。

友人から紹介してもらったインドカレー屋さん、小料理屋は
素晴らしかった。近くにあれば通いたいくらいの素敵なお店でした。

岡山城と後楽園にも立ち寄り。
我が家の祖先の家紋を調べると、岡山城を築城した宇喜田家の家紋で
あることがわかり、そのルーツを辿って来ました。

烏城と呼ばれるこのお城は、宇喜田家、小早川家、池田家と3家に
わたって守られて来ましたが、展示がとても見応えがあり、
その歴史を色々と知ることができて良かった。

3家の中で宇喜田家は残虐な行為を繰り返した武将とあまり良い評価を
受けていませんが、毛利家と織田家の間で揺れ動いた戦国時代の中で、
生き残っていくにはやむを得ない部分もあったのだと思います。
展示にもそう書いてました(祖先をあまり悪く言われるのは嫌ですもんね・・・)。
宇喜田家の家臣の中に、佐藤さんが何名かいましたが、果たして
自分のルーツとなる祖先はどの人だろうかと。両親にも聞いてみよう。

松本城、姫路城、熊本城、名護屋城そして岡山城と、
この1年で結構お城見ていますが、それぞれにお城の作り方や
石垣の違いがあって面白いですね。

豪雨のために鳥取の大山でキャンプできなかったことが残念ですが、
今回のインプットツアーも充実した内容になりました。

しっかりインプット・充電したので、これから本格的に新年度のスタート!

天橋立

伊根の舟屋の街並み

伊根の舟屋の街並み

玄武洞公園

玄武洞公園

和久傳ノ森

安藤忠雄設計の森の中の家

光澤寺

写経体験

本堂深夜BAR

奥津荘

湯原温泉 砂湯

岡山城

旭川から見た岡山城

岡山後楽園

山椒とわさび

昨日今日と京都府綾部市の正暦寺へ。

私自身は2回目の訪問。
今回は対馬市の寺泊実現に向けて、
対馬市のお寺の住職さんとやってきました。

いやー、改めて百聞は一見にしかず。
1年前に来た時から、サービスやおもてなし、
宿の設え、食事とバージョンアップしてました。

玉川住職のお話はいつもストンと落ちてくる。
私自身幼少の頃からお寺に行ったり、特定の宗派が
あるわけではなかったので、言わば仏教とは無縁の人生を
送ってきました。

こうして寺泊の仕事に関わらせていただき、
そして人生の分岐点であるミドルエイジに差し掛かる中で、
仏教の中で伝えられてきた倫理や禅の教えが現代人にとって
とても大切なのではと気付かされます。

最近はメディテーションブームもあって、
欧米からたくさんの方がわざわざやってくるそうです。
旅慣れている欧米の方は、その土地に根付く暮らしや文化を
学びたいという知的好奇心が強くて、
日本人よりも日本文化のことを理解しようとしているのかもしれない。

でも、本当は日本人にとって継承すべき大切なのに。
決して仏教の教えを押し付けるのでなく、現代の人たち、
これから日本で生きて行く人達に対して必要な仏教を通した倫理や
生き方を伝えたいという玉川住職の考えにはとても共感します。

住職のお話や仏教体験、命の大切さを感じる食事、お寺の中で
過ごすという、あらゆる五感を通して精神統一、自分脱皮ができるのが
寺泊の魅力なんだと思います。

そういう日本ならではの旅のあり方がもっと広がっていけば良いし、
対馬の新たな旅の目的に定着すれば尚よしです。

充実したインプットツアーでした!
4月には家族で鳥取の寺泊に泊まりに行く予定です。

(佐藤 直之)

3連休、1泊2日の弾丸ツアーで島根へ。
福岡から片道5時間、車でひとっ飛びしてきました。

目的は鹿児島の知人にお薦めされた千原温泉に入ること。
温泉近くに宿をとったこと以外は何も予定を決めておらず、
行き当たりばったりな旅。

偶然にも福岡のお気に入りの飲食店で扱っている島根の地酒、
玉櫻酒造を発見して訪問。
接客してくださったお母さんとしばしお話を楽しんだ後は
昼食難民と化してしまい、何も食べれずにそのまま目的地の温泉へ。

千原温泉は、わざわざ全国から訪れるだけある湯治場。
小さな浴槽には床板の下からポコポコと炭酸ガスが湧き出ていて、
大地を感じられる貴重な体験でした。

翌日は、同じ市内にある温泉津温泉へ。
ここが新たな発見でした!
レトロな街並みをそぞろ歩きするだけでもワクワクして、
コインランドリーやサウナなど、新たにリノベーションした
物件がちらほらとできております。

たまたまSNSを見てメッセージをくれた鳥取の知人によると、
温泉津は今まちづくり的にとっても熱い場所なんだとか。
予期せぬ出会いはとっても楽しい、旅の醍醐味です。

これまた鹿児島の知人に薦めてもらった薬師湯が最高でした。
大正時代に立てられたレトロな建物は、木造の洋風建築で素敵。
温泉は言うまでもなく泉質、雰囲気バッチリで、お風呂上がりに
屋上へ上がると、そこはフィレンツェの街並み。
石州瓦で統一された街並みが一望できるのです。

そして最後に立ち寄った石見銀山。
世界遺産だけあって観光客がたくさん来ておりました。
本当はゆっくりと街歩きをしたかったのですが、
大学の後輩から薦めてもらった「郡言堂」に絞って来訪。

ここがまた素敵なんです。
いくつも書籍を出しているオーナー夫婦が始められたお店は、
もういちいちセンスが良くて。
特に、中庭の作り方、古民家の手の入れ方は素晴らしかった。
ずっと居たくなる、最高の居心地でした。

これまで週末旅といえば九州が多かったけど、
こうして足を伸ばしてみるとまだまだ素敵な地域がたくさんありますね。
たくさんの発見、学び、癒しがある旅になりました!

英気を養って、今週の出張ラッシュに励みます!

(佐藤 直之)

道中に立ち寄った玉櫻酒造

千原温泉、泉質、雰囲気ともに訪れる価値あり。

温泉津はレトロな街並みで歩くのが楽しい

ユニークなリノベーション事例

コインランドリーにリノベした物件

温泉津にある薬師湯はレトロな建物で一見の価値あり

薬師湯の屋上から見た景色はまるでフィレンツェ

石見銀山の街並み

郡言堂本店

郡言堂の空間はとっても居心地が良い

先週末は上天草市の釣り×観光プロジェクトの視察で、
北九州市へ。

釣りをフックに、遊漁船や宿泊、飲食に関するサービスを
ワンストップで提供する「北九州釣りいこか倶楽部」さんは
上天草市の取り組みの参考にしていて、実際にその魅力を
体感すべく関係者と一緒に行って参りました。

私都会で育ったこともありろくに釣りをした経験がないまま
九州にやってきて、キャンプや登山をはじめとする自然体験は
生活の楽しみとして謳歌しているものの、釣りってなんとなく
ハードルが高い、道具揃えないといけない、コアなファンの趣味と
どこか敬遠しているところがありました・・・

本格的な初の釣り体験が遊漁船。
早朝6時出港→15時帰港というハードなスケジュールを前に、
船に酔わないか、釣れるのか、無事に帰って来れるのだろうかという
不安がつきまとい、懇親会も早々に切り上げて早めに就寝。

念のために酔い止めを飲んでいたのが大正解でした。
さすがの玄界灘、遊漁船の船長は「今日は凪な方やわ」と言ってたけど、
出港するや否やグワングワンと波打ち、目的地までの乗船はまさに修行・・・
私は酔い止め薬のおかげで終日全く船酔いはありませんでしたが、
乗船客の数人はすっかりダウンしている人もいて。。。

目的地に着くとガイドさんが初心者の私に丁寧にレクチャーをしてくれて、
ドキドキするなか最初の一投。今回はタイラバでの釣りを体験しましたが、
底に落として、引き上げて、また落としてというルーティンを黙々と。
竿にビビッときたような気がしてあげると全く魚は釣れておらず、
そんなことを繰り返しているうちにやっと引っかかった!とあげると
フグそしてエソ・・・釣って食べるものではないらしくそのままリリース。

場所を変えてまたリスタート。
買ってきたおにぎり買ったり、飲み物飲んだり、各自休憩をとりながら、
でも基本的には黙々と釣りをする御一行様。
気がつけばあっという間に時間がたっているし、同じルーティンの作業に
無心で没頭している自分がいます。

そしてついに釣れました!レンコダイ。
その後にワンサイズ小さめのレンコダイが釣れて、
この日最大の大物であったイトヨリは直前で逃してしまい(涙)、
私の初の釣果は2匹でした。

この日は珍しく釣果があがらなかった日のようで、
船長さん色々と場所を変えてトライしてくれましたが、タイムアップ。
帰港したのは予定時間より1時間遅れての16時。
その後、釣ったお魚の半分を港の目の前の飲食店に預けて、
近所の温泉でしばしの休息。

ヘトヘトに疲れた私たちを迎えてくれたのは、見事な絶品料理でした。
釣った魚を見てその場でメニューを考え、わずか1時間半で料理として
提供してくれる。なんとも素敵なサービスだ。感動しました。

初の遊漁船体験は相当にハードでしたが、とっても充実した経験となりました。
そして宿泊→釣り→温泉→食事という、北九州釣りいこか倶楽部さんがコーディネート
するサービスを実際に体験して、その魅力を肌で感じることができました。

上天草市でも、9月・10月に釣り×観光の魅力を実際に体験してもらう
モニターツアーを開催していきます。

「永遠に幸せになりたかったら、釣りを覚えなさい」
中国の諺の意味が少しだけわかったような気がします。

(佐藤 直之)

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