対馬観光振興推進計画のKPI達成の１丁目１番地とも言えるのが、
対馬ならではの観光コンテンツづくりと販売。

１年目の2022年度は対馬全域を訪ね回ってのコンテンツ宝さがし、
２年目の2023年度は発掘した観光コンテンツが市場的にニーズがあるか、
どういう販売・PRをしていけば良いのか検証するフェーズ。

検証したのは４つの観光コンテンツで、それぞれのコンテンツに
見合うテーマを設定し、そのテーマを専門とする専門家を招いての
ファムトリップを通じて観光コンテンツの検証を行いました。

①対馬観光コンテンツ検証業務

（１）国境の島を楽しむ対馬campingボーダレス
１つ目のファムトリップは、浅茅湾シーカヤック×キャンプ。
全国のキャンプ場の再生・運営にノウハウを有するアウトドア企業の
スノーピークさんと連携し、スノーピークの顧客を招いてのキャンプイベントを開催。

浅茅湾を舞台としたシーカヤック体験やクルージング体験、キャンプ体験、
レザークラフト体験など、地元事業者と連携して２泊３日の滞在プランを設定。
実際に体験してもらった後には参加者によるアンケート調査、スノーピークスタッフ
へのヒアリング調査を通じて、コンテンツの効果・課題の検証を行いました。

・日　程：令和５年９月１６日ー１８日
・専門家：株式会社スノーピーク　スタッフ、スノーピーク愛用者によるコアキャンパー１２組
・内　容：あそうベイパークキャンプ、浅茅湾シーカヤック、浅茅湾遊覧船、レザークラフト体験、マグロ解体ショーなど

（２）日本のルーツと古来の信仰を学ぶマインドフルネスツアー
２つ目のファムトリップは、お寺コンテンツ。
寺泊推進事業において発掘した寺泊（西山寺、国昌寺）や、
対馬六観音、お寺体験をテーマにして開催。

開催中、偶然にもアメリカの道場の先生と生徒さんが対馬のお寺に護摩行体験。
いろいろとお話を伺うことができて、なぜ対馬なのか？ヒントを得ることができました。

・日　程：令和５年１０月５日ー７日
・専門家：株式会社シェアウイング　佐藤代表・森氏、全国寺社観光協会　和栗氏
・内　容：護摩行体験、対馬六観音まいり、寺泊候補地見学・試食（国昌寺）、寺泊・坐禅体験（西山寺）、住職との意見交換

（３）自然の恵み・対馬の現在地を学ぶ対馬スローフードツアー
３つ目のファムトリップは、対馬スローフード。
コンテンツの磨き上げを行う「対馬海と山の体験コンテンツ」
「赤島・塩作りコンテンツ」を同じテーマに、対馬ならではの
自然・食の恵みを生かしてどうブランディング・販売していくかを
ともに考えていくファムトリップ。

専門家・地元事業者とまずは共通認識を深めるための交流タイム。
その上でそれぞれの観光コンテンツを専門家と共有しながら、
また海と山の体験コンテンツの出口となる食の提供については
アウトドア料理としての提供方法について実際にチームビルディングを
しながら試作・試食までイメージの共有を図りました。

・日　程：令和５年１１月２７日ー２９日
・専門家：旅する料理家 三上氏、川西氏、株式会社雨風太陽 木勢氏、対馬GBT協会 川口氏
・内　容：食材持ち込み懇親会、塩作り製塩所の見学、海遊記体験ツアー、海と山とアウトドア食コンテンツの試作・試食など

どのファムトリップもそれはそれはディープな機会となり、
コンテンツの販売・プロモーションに向けて貴重な視点・考え方を得ることができました。

②対馬観光コンテンツ販売戦略

発掘・検証を行った観光コンテンツを具体的にどう販売していくか。
これまでに得た知見や対馬のポテンシャルを活かして、販売促進を行うための観光ポスターを
企画制作。これまでの観光ポスターにありがちな「綺麗な景色にモデル」のイメージを払拭し、
対馬の魅力を凝縮した観光ポスターをデザイン制作しました。コピーはアウター向けとインナー
向けの２種類作成。

最終的には、これまで３年間の対馬観光業務で得た知見やビジョン、ターゲット像、
対馬の参考となる観光販売の事例をもとに、観光コンテンツ販売戦略レポートを作成しました。
私たちの出し得る力を総動員した力作となっています。

2024年度からはこの販売戦略レポートに沿って、観光コンテンツのプロモーション・販売促進を
進めていく予定となっています。

（対馬観光ポスター制作チーム）
全体監修・プロデュース／佐藤　直之（ルーツアンドパートナーズ）
クリエイティブディレクション／古川　詠子（ルーツアンドパートナーズ）
アートディレクション・デザイン／松尾　紀之（松尾デザイン事務所）
キャッチコピー／手島　裕司（ハレム株式会社）
制作進行／上薗　拓郎（ハレム株式会社）
印刷／トータルプルーフ

（対馬観光販売戦略レポートの作成）
佐藤　直之、古川　詠子、山石　素子（ルーツアンドパートナーズ）