離島の教育力に着目した地域活性化 2018年度
Sustainable Education and Community in Karatsu islands
佐賀県唐津市
全体監修、事業コーディネート、各種調査、魅力化施策検討、計画書作成
玄界灘に浮かぶ唐津市の七つの島。
七つの島のロゴや七つの島通信、ホームページづくり、リストランテ松島のブランディングなど、定期的に関わらせていただいています。
教育魅力化?
長年お付き合いがある唐津市離島コーディネーター(現在は退職されて農家に)の小峰さんからお話をいただいた時は全くピンとこなかったテーマ。
これまでいろんな地域で活性化の仕事に関わってきましたが、「教育」をテーマに具体的に関わったことは廃校活用計画くらいで、あまり専門性を持っていません。
ただ、子育て真っ最中ということもあって、教育はとても関心があるテーマです。
離島は本土とは交通インフラ環境が圧倒的に異なり、少子高齢化も一段と深刻。
廃校になるケースもたくさん出ています。その中で、唐津市の七つの島では、島の魅力を高めて、島ならではの教育を受けることができる島留学に取り組み始め、少しずつですが移住者も増えてきています。
一方で、全国各地の離島では同様の離島留学を活発に行っており、「宇宙留学」など、ユニークな見せ方・取り組みが増える中で、どう他地域と差別化を図って「教育の魅力化を進めていくか」。それが業務の大きなポイントでした。
いくつかの島で島留学の取り組みは始まっていますが、中でも馬渡島は小中学校の卓球が強いことが知られていて、「卓球留学」による移住者が近年増えてきつつあります。
その馬渡島の取り組みに着目し、馬渡島をケーススタディとした教育魅力化の可能性を探っていきました。
まずは馬渡島にある地域資源や教育・島留学に従事する関係者へのヒアリング調査を行い、現状と課題の把握から行いました。
その後は住民主体による地域活性化の成功事例として有名な徳島県伊座利地区への先進事例調査や、独自の島留学に取り組む島根県知夫村教育魅力化コーディネーターの宮野さんをお招きしての離島留学勉強会、馬渡島在住女性陣との意見交換会を通じて、馬渡島や七つの島ならではの教育魅力化のアプローチをまとめました。
私自身、とても発見の多いプロジェクトとなりました。
佐賀県、唐津市、そして専門家による、熱量を持ったチームで仕事ができたことも貴重な経験でしたし、このご縁を絶やさずに、実現できるところまでサポートしていけると良いですね。