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high line

2010年の暮れに訪れたニューヨーク。
どの場所もしっかりと記憶に残っているが、
中でも感動したのが鉄道敷を公園として再生したHIGH LINEだ。

そのHIGH LINEの実現までの物語を描いた書籍を偶然にも見つけて即購入。
内容は、ジョシュア・デイヴィットとロバート・ハモンドという2人の
キーパーソンの回顧録でストーリーが展開する。

このHIGH LINEは、貨物輸送のための鉄道で、ビルとビルの合間を繋ぐように
空中に整備されていた。既に貨物輸送のニーズを失った鉄道敷には雑草がはえ、
夜になると犯罪が起こる治安の悪い場所であったことから、
沿線住民や地権者の大半はその鉄道敷の撤去に動きつつあった。

その事業説明会で偶然出会ったデイヴィットとロバートは、このハイラインの
構造や景観が大好きで、なんとか残せないかと意気投合する。
そのたった2人の想いから、このハイラインの公園が誕生したのだ。

ハイラインの魅力を知ってもらうためのキャンペーン活動や住民説明会、
支援者を増やして行くための根回し、啓発活動や建設費、運営費獲得に向けた
資金獲得・・・尋常ではない道のりを、まちづくりや都市再生には全くの素人
であった2人は、10年という歳月をかけて乗り越えた。
その気力と行動力には、多大なる勇気がもらえる。

最初反対多数で進むところは日本と全く変わらないが、
なぜアメリカでできて日本でできないのか。。。
いろいろと理由はあると思うが、私の中で感じたことは、
「判断して動く基準が、組織ではなく個人に帰属している」ということだ。

この都市再生物語の当初は、たった2人しか保存賛成派がいなかった。
しかし、その2人に共感した少数の人達は、力になってくれる専門家や
寄付を出してくれるお金持ちを次々に紹介する。
普通、反対多数の中だと組織的にNOと言えないのが日本だが、
アメリカの場合は共感したのは自分個人であって、「私が賛成したんだから」と
あれこれ手を貸してくれる。俳優のエドワートノートンも賛成してくれ、
建築好きのブラッドピットにも支援の手を求めたそうだ。

アメリカは、寄付をすることが社会的なステータスだと聞いたことがあるけど、
このプロジェクトにおいても、1億、2億と巨額な事業資金を寄付する「個人」が
たくさんいた。

そんな民間の動きに対して、市議会の人達も次々に賛同し、
市役所に対して保存の働きかけを行う。
そしてついに、当初撤去のゴーサインまで出した市役所は、
市長がかわるタイミングで保存に舵を切り、保存と判断したからにはと、
建設資金の拠出もし、デイヴィットとロバートが設立した「Friends of the high line」
の意向に添って設計・工事を進め、公園の管理運営も彼らに任せたのだ。

市民2人の思いつきからプロジェクトは動き出し、
10年という歳月をかけてとうとうHIGH LINEは完成した。

本を読んで、勇気をもらった。
たった1人でもできることはあるし、例え理解者が少なくても道は拓ける。
まちづくりや都市再生にかかわる人には是非とも読んでほしい。

本を読んでから改めて、HIGH LINEに行きたくなった。
(以下の写真は、2010年暮れの様子)

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chausse

昔から靴がとっても好き。

私の行きつけの洋服屋さんで、
私の体格、好みを熟知するスタッフTさんから
「佐藤さん絶対に気に入るから!」とオススメしてもらったのが
Chausserという日本ブランドの革靴。

革靴といえば、イタリア、イギリス、アメリカと
海外に憧れのブランドがあるもんだから、あまり期待していなかった
んですが、そのモンキーブーツを見た瞬間に完全に心を奪われて。。。
すぐさま購入して、お気に入りの一足として大活躍。

以来、すっかりchausserのファンになり、
色違いのモンキーブーツをかみさんにプレゼントしてもらった。
そして1年ほど前に再びお店を訪れると、Chausserの新作が。
欲しいと思っていたUチップの黒革靴。。。
エンボスレザーにクラシックなシルエット、ON・OFF両方行ける!

これは欲しい!とTさんにサイズを確認してもらうと、なんとサイズがない。
聞くと、これから発注をかけて約1年待ち。。。
基本せっかちな私なので商品を待つなんてことはよほどのことがない限りは
しないけど、今回は待つに値する価値があった。

そして先日、ようやく商品が入荷したと連絡が入った。
Chausser3足目。革が自分色にどう変わって行くのか楽しみ。

日本のものづくり、捨てたもんじゃない。
良いものをつくっていくことはもちろん大切だけど、
Tさんのように、その商品の魅力やストーリーを丁寧に
消費者に伝えて行くことがファンづくりには欠かせない。
そのためには、お店は大きくではなく小さくあった方が、
コミュニケーションの質は格段に高まる。

先日Tさんと仕事のことを話していた際の一言。
「洋服を売るだけだったらキオスクのおばちゃんと変わらないですよ。
 僕は、企画もデザインもPRもイベントも、洋服に関することだったら何でもする。」

素敵な人だ。洋服買うなら、またTさんを訪ねようと強く思う。
多少高くても、ネットではなく、Tさんのところで買いたくなる。
Tさん自身、私にとってはその世界への窓口であり、商品の一部なんだ。

日本のものづくりを支える人達、かっこいいなぁ。

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お盆明けの初仕事は、長崎県の小浜温泉へ。

小浜温泉には、尊敬するデザイナー城谷耕生さんがいる。
彼のオフィスSTUDIO SHIROTANIが過疎地再生のデザインとして
取組んでいるのが、「刈水庵」だ。

昨年の5月13日のブログでも紹介しているが、
今回の来訪ではさらにバージョンアップしていた。
刈水庵のすぐ横には、ギャラリー兼オフィスの新たな棟ができている。
城谷さんに案内してもらいながら、建物の活かし方、
再生するためのソフトなど、様々なことを教えてもらった。

今回の出張は単なる視察ではなく、
構想段階にあるプロジェクトのコアメンバー会議。
いまはまだ明かせないが、このプロジェクトは私にとっての夢だ。
まだまだ課題は山積しているが、ワクワクする素敵な時間だった。

そこに想いがある限り、その夢はきっと叶うと信じて。
このご縁を繋いでくださった城谷さんに感謝。
さぁ、一歩前へ。

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昨日の日経新聞に憧れの椅子コレクター、永井敬二さんの記事が出ていた。

いまや生活の中に欠かせない椅子。
機能的なことはもちろんのこと、配置する場所や時間、
体に触れることを考え抜いて生まれる美しさやフォルム。

その魅力にとりつかれて、半世紀をかけて彼は1000脚以上の椅子をコレクションした。
それは単なる「収集」という作業に留まらず、その椅子を作り出した作家の感性や生き方を
探し続ける旅とも言える。

彼のコレクションの記念すべき第1号の椅子は、
偶然にも、私が結婚祝いで母からプレゼントされたものと同じである。
永井さんの椅子のセールで購入したワシリーチェアと、
仲良くリビングに置いている。

彼のことを紹介してくれた日経新聞さん、ありがとうございます。
世界から一目置かれる椅子のコレクターが福岡に暮らし、
そして私の仕事で関わっている佐賀県唐津市の出身であることを
少しでも多くの人に知ってもらいたいです。

そして、彼の夢である「本物の魅力を感じられる椅子のサロン」、
いつかきっとできるといいな。

今回のポートランド視察ツアー。

これだけ充実した報告ができたのは、
まちの隅々まで見て回りたいと欲張る親2人の
行動を決して邪魔しない「空気を読む力」と、
あちこちで出会った現地の人たちと積極的に交流する
「コミュニケーション力」をいかんなく発揮した
息子の存在に他ならない。

我ながらあっぱれな息子である。
もしかすると、彼がポートランダーになるのも夢ではない。
そのときは、何も言わずに背中を押してあげたい。

完全に親バカですが、ポートランド番外編でした。

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