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20年以上も前の写真。
大学院修士1年の時に初めて訪れた長崎県対馬市での1コマ。

対馬の市街地・厳原の街路の景観デザインのプロジェクトで
現地調査のために訪れた対馬に着くと、ちょうどその日は対馬の
夏の一大イベント・アリラン祭り(現在は対馬厳原港まつり)
当日で、地元の方々に薦められるがままに訳もわからずに
朝鮮通信使パレードに参加したときの様子である。

現地調査や打合せが終わると地元の方々と美味しい食事やお酒を
楽しみ、とても可愛がっていただいた。
よく連れて行ってもらったお店やプロジェクトの対象エリア、
大学の先生やプロジェクトの仲間と飲み明かした宿のことは
しっかりと記憶している。

夏休みには写真の隣に写っている研究室の友人・真鍋くんと
厳原のイベントのボランティアで遊びに行って、
お金のない大学生を地元の方が快くお家に泊めてくださった。
あの頃見た海はとっても綺麗だったなー。

あれから20年が経ち、再び対馬のプロジェクトに関わることに
なって、大学時代の記憶や知り得たことが対馬全体のごく一部に
過ぎなかったことを痛感した。

対馬は広い。そして深い。
決してわかりやすい観光地ではない、万人受けするところではない。

でも、訪れるたびに発見があり、知れば知るほどに面白い。
まだ数年しか関わっていないが、すっかり対馬の虜になり、
一緒に飲んで語り合える仲間もできた。

社会人としていろんな経験をして、少しは教養が身について、
結婚して、子供が産まれて、いろんな失敗、いろんな旅をして、
同じ対馬でも20年前とは全く違って見えるのである。

これだから、まちづくりの仕事は面白い。

今週は先週とは打って変わってのデスクワーク。

連日続く猛暑を考えると室内にいる方が良いですね・・・
私達が小学校くらいの時は最高気温が30度くらいだったけど、
今は38度39度とか頻発していて、この30年ぐらいで
10度近く気温が上がってます。

アメリカでは50度を超える地域もあるとニュースで見ました。
地球温暖化は待ったなし。経済ももちろん大切ですが、
最適な自然や環境を残していくためのアクションに
真剣に取り組んでいかねばなりません。

弊社としてもパタゴニアの夏のキャンペーンを通しての
環境団体への寄付(Tシャツ購入)、上天草市の釣りとゴミ拾いを
テーマにしたイベントへの協賛などに協力しており、
小さな小さな会社ですができることを応援していきたいし、
仕事や生活を通して貢献できることには取り組みたい。

自分の子供達にどんな未来、地域を残せるんだろうか。
それは私達世代の責任だと思っています。

パタゴニア・海のキャンペーン

上天草パールライン釣り大会

今週1週間は対馬→上天草→鹿児島と怒涛の九州出張ツアーでした。
いやー、詰め込み過ぎはいかんですね、ヘトヘトです・・・

対馬では、対馬の精神巡礼の文化となっていた「対馬六観音」の撮影、
対馬の中心地厳原でずっと続いている「地蔵盆」の撮影、
寺泊の整備予定地でのお施主・建築家・施工会社さんとの現地確認・協議と、
お寺コンテンツみっちりの3日間。

雨予報の中で急に天気が好転して、最高の撮影日和となりました。
寺泊の協議もいろいろな悪条件の中で頭を悩ませていましたが、
お施主・専門家が一堂に集まって、現地見て、話したら、
あっという間に方向性が見えてきて、実りある時間となりました。

初めて見て回った地蔵盆は、それはそれは素敵なお祭りでした。
大きなメイン会場があるわけでもなく、開始・終了時間が決まっている
わけでもなく、いろんな路地から浴衣を着た子供達が集まってきて、
街の至る所で御開帳されたお地蔵様に手を合わせてお祈り。
その風習が世代を越えて受け継がれていて、親が子供に教える姿がとても
美しかった。特に川沿いの風景がなんとも言えず素敵で、
素朴というか暮らしに溶け込んでいるというか、
今ではあまり見ることのないとっても素敵なお祭りだなと感動しました。

週の後半戦は上天草市へ。
釣りをテーマとした旅行サービス「天草つろう旅」の販売開始に向けて、
協力事業者や事務局と協議の連続。
課題も浮き彫りになりましたが、それは進んでいる証拠と前向きに解釈
しながら、1つずつ形にしていければと思ってます。

夜は関係者集まっての懇親会。
予想以上に盛り上がって2次会まで、いろんなお話ができて、
プロジェクトメンバーの違う一面が見れたり、共通の知人と繋がっている
ことがわかったりと、発見の連続でとても楽しかった。

残る力を振り絞って、最後は鹿児島へ。
奄美プロジェクトの今後の制作物に関するブレストをして、
夜はウェブサイトの制作に関わったチームメンバーと打ち上げ。
奄美の話から始まり、最後はまちづくりや地政学、歴史、風水、
西郷さん、鹿児島の県民性まで、多方面に話が盛り上がる楽しい宴でした。

かなりハードでしたが、九州の可能性を改めて感じる1週間でした。
来週はデスクワークウィーク。
溜まりに溜まった諸々を1つずつ前に進めていきます。

対馬六観音の撮影

厳原地蔵盆

厳原地蔵盆

厳原地蔵盆

寺泊の現地確認

寺泊建築の協議

上天草の穏やかな海

以前のブログでもお伝えしておりましたが、
今年度から新たなご縁をいただいて奄美大島でのプロジェクトが始まりました。

これまでのルーツのまちづくりの取り組みを知人伝いにご存じだった
パタゴニア日本支社のスタッフ中西さんから
FACEBOOKを通じてご連絡いただいたことがきっかけです。

空港でお会いしたらすぐに意気投合して、奄美大島のプロジェクトを手伝って
くれないかと相談をいただきました。

パタゴニアはご存知の通り、環境問題や気候変動にとても熱心な会社で、
創業者のイヴォンさんが全財産を環境問題の取り組みに寄付すると表明したことは
記憶に新しく、「なんて素敵な創業者なんだ」と私も感動しました。
加えて、パタゴニアさんは店舗の売り上げの1%を環境問題に取り組む
団体に助成する支援も行なっています(素晴らしすぎる)。

奄美大島ではパタゴニアのアンバサダーとなっているプロサーファーの碇山勇生さんが
中心となって、自分が生まれ育った奄美大島の自然を未来の子供達のために残していきたいと
一般社団法人NEDIを立ち上げたばかりで、「奄美を未来に残す」まちづくり団体の
これからの取り組みを伴走してもらえないかというのが弊社への依頼です。

通常は自治体や地域の人たちからの依頼が多い中、
気候変動問題をなんとか解決して未来に自然を残していきたいという、
明快なビジョンを持った企業さんからのご依頼はとても嬉しい。

そんな出会いから始まった奄美大島でのプロジェクト。
最初のプロジェクトとして取り組んだのが、一般社団法人NEDIのウェブサイトの制作です。

スタッフ古川の生まれ故郷でもある鹿児島の広告制作会社の友人に相談して、
鹿児島在住のアートディレクター、ウェブデザイン・制作、カメラマン、ライターの
チームを組んで、この数ヶ月間急ピッチで制作に取り組んできました。

そのNEDIさんのウェブサイトは、パタゴニアさんの海のキャンペーン
「Protected Oceans」に合わせて、本日公開となりました!
NEDIさんのビジョンや世界観、メンバーの個性が伝わる
サイトとなっていますので、是非ともご覧ください。

NEDIさんのウェブサイトはこちら→→→ NEDIウェブサイト
パタゴニアさんのキャンペーンサイトはこちら→→→パタゴニアキャンペーンサイト

パタゴニアさんのキャンペーンは、東京と福岡のストア、そして奄美大島を舞台に、
奄美大島在住のアーティスト・ミロコマチコさんの特別展示やNEDI代表の碇山勇生さんが
参加するトークイベント、映画上映会等が開催されます。

私も本日福岡ストアに行ってきましたが、限定Tシャツはもう売り切れ寸前みたいですね。
お近くの方は是非足を運んでください!

パタゴニア福岡ストアにおけるミロコさんの特別展示

お手伝いしているNEDIさんの紹介展示とミロコさんイラストの限定Tシャツ

佐賀県唐津市にある七つの島。
佐賀県の離島は全てここにあります。

もうかれこれ10年近く、
七つの島に関わらせていただいております。

七つの島のブランディング、島通信やホームページの制作、
地域資源を活用した活性化の検討、そして近年は島留学の
あり方の検討やプロモーションを伴走しています。

今年度の七つの島留学生の募集に向けて、
募集用チラシの企画・撮影・デザイン制作を担当しました。
天候が良く、撮影に協力してくれた島留学生の子供達も最高の笑顔で、
島の空気感や魅力が伝わるチラシができました。

感性を養う子供の時期に、1年だけでも島で暮らして
島の先生達に「生きる力」を教えてもらうのはとても貴重な機会です。
唐津の七つの島は伸び代いっぱい、これからもサポートしていきます。

Produce:佐藤 直之(ルーツ・アンド・パートナーズ)
Planning,Creative direction:古川 詠子(ルーツ・アンド・パートナーズ)
Art direction,Design:松尾 紀之(松尾デザイン事務所)
Photograph:山田 圭(フタバスタジオ)

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