Roots

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毎年春恒例のインプットツアーはかれこれ何年目か。
コロナ禍になってから車で日本のローカルを再発見する旅に
出かけるようになり、今回は北京都経由で中国地方へ。

今回の1番のお目当ては、北京都にある伊根の舟屋。
実家の大阪に帰省する度にずっと行きたいと思っていたけど、
遠くて何度も何度も断念してきました。
今回は大阪南港までフェリーに車を乗せて、ようやく実現した旅。

平日で観光客も多くなくてゆっくり見ることができました。
せっかくなので遊覧船に乗ってぐるりと舟屋の街並みを見物。
あくまでも暮らしの場所であり、景観を守ることが第一。
その街の姿勢にとても共感して、伊根に暮らす船長さんのガイドで
伊根の暮らしを垣間見ることができました。
わざわざ足を伸ばして来た甲斐がありました。

ここから先、どういうルートで回ろうかと色々とリサーチして、
この辺りに詳しい友人の情報も頼りにしながら、
次に目指したのが久美浜。

一度オンライン酒蔵見学に参加したことのあった木下酒造の
酒蔵を訪ねたり、映画「湯道」の舞台になった温泉旅館に泊まったり、
和久傳ノ森や森の中の家でのんびりした時間を過ごしたりと、
これまで知らなかった「海の京都」を満喫。

その隣町の兵庫県豊岡市の玄武洞公園は本当に感動しました。
自然が生み出したearthcapeは、もう圧巻です。
ガウディのサクラダファミリアのように、職人さんが岩を削って
丁寧に作り出した造形美と見間違えるほどに、長い長い年月の中で
作り出された自然美は一見の価値ありです。
変に観光地化されていないのも良かったです。

久美浜→豊岡を経由して、次に向かったのが鳥取県八頭の光澤寺。
対馬のプロジェクトで、全国の寺泊のリサーチをしていて、
ずっと気になっていたのが光澤寺です。
観光地ではない、辺鄙な場所にありながら、全国・世界から
泊まりに訪れており、料理や体験のユニークさに興味がありました。

チェックイン後に写経体験をして、夕食はブータン料理、
夕食後は薄暗くなった本堂で住職と語り合う本堂深夜BAR、
朝はお勤めと瞑想体験。
車の運転の疲れからか、本堂深夜BARでは住職とゆっくり語り合う
前に寝てしまったのが残念でした・・・

ただ、これからの時代の仏教のあり方としてとても参考になる部分が
ありましたので、対馬の寺泊実現に向けてしっかりフィードバック
していきたいと思います。

翌日は豪雨の中で鳥取砂丘をチラ見して、岡山方面へ南下。
岡山県はあちこちにユニークな温泉街があります。

般若寺温泉は豪雨の影響があって入れませんでしたが、
そこで紹介してもらった奥津温泉の奥津荘の建築が素晴らしかった。
ここは是非泊まりに再訪したい。

湯原温泉の名物である砂湯は、ダム下の川にある混浴の露天風呂。
朝から地元のおじちゃん達がビールを買い込んで、湯に浸かって交流。
地元のコミュニティスペースと化してました。
長い時で6時間浸かっているんだとか。
どんどん近代化して建物にコミュニティ機能が押し込まれる中で、
自然の中で地元の人達が交流する昔ながらの交流の風景は素敵です。

最後の目的地は岡山市。
昨年春の旅で偶然に立ち寄った岡山市のグルメのレベルの高さに
感動して、今回も最後の地に選びました。

友人から紹介してもらったインドカレー屋さん、小料理屋は
素晴らしかった。近くにあれば通いたいくらいの素敵なお店でした。

岡山城と後楽園にも立ち寄り。
我が家の祖先の家紋を調べると、岡山城を築城した宇喜田家の家紋で
あることがわかり、そのルーツを辿って来ました。

烏城と呼ばれるこのお城は、宇喜田家、小早川家、池田家と3家に
わたって守られて来ましたが、展示がとても見応えがあり、
その歴史を色々と知ることができて良かった。

3家の中で宇喜田家は残虐な行為を繰り返した武将とあまり良い評価を
受けていませんが、毛利家と織田家の間で揺れ動いた戦国時代の中で、
生き残っていくにはやむを得ない部分もあったのだと思います。
展示にもそう書いてました(祖先をあまり悪く言われるのは嫌ですもんね・・・)。
宇喜田家の家臣の中に、佐藤さんが何名かいましたが、果たして
自分のルーツとなる祖先はどの人だろうかと。両親にも聞いてみよう。

松本城、姫路城、熊本城、名護屋城そして岡山城と、
この1年で結構お城見ていますが、それぞれにお城の作り方や
石垣の違いがあって面白いですね。

豪雨のために鳥取の大山でキャンプできなかったことが残念ですが、
今回のインプットツアーも充実した内容になりました。

しっかりインプット・充電したので、これから本格的に新年度のスタート!

天橋立

伊根の舟屋の街並み

伊根の舟屋の街並み

玄武洞公園

玄武洞公園

和久傳ノ森

安藤忠雄設計の森の中の家

光澤寺

写経体験

本堂深夜BAR

奥津荘

湯原温泉 砂湯

岡山城

旭川から見た岡山城

岡山後楽園

山椒とわさび

新年度が始まりました。

Rootsを起業してから丸10年が経ちました。
まだまだ先輩方に比べればひよっこの分際ですが、
小さい会社を続けている中でいろんなことがありました。

悔しいこと、喧嘩したこと、裏切られたこと多々ありましたが(笑)、
それ以上に私達のことを見つけてくれて、ご縁をいただいて、
信頼していただいて、少ないながらも長くお付き合いする密な出会い
をいただけたことが本当に嬉しく、だからこそなんとか10年間
やってこれたのかなと思います。

次なる10年をどう歩んでいくか。
がむしゃらにまちづくりの経験を積んできたこれまでの10年を通して、
Rootsとして取り組んでいきたいテーマや方向性が朧げではありますが
見えてきています。

私自身40代半ばに差し掛かり、次の10年で50代に突入することを
考えると、Rootsとしての専門性を深掘りする10年にして参ります。

・体制を少し変えて、外部のパートナーや協力企業との連携を密にしながら、
 「パートナーズ」としての提案力・実行力を強固にしていきます。

・昨年度、土をテーマに唐津の旅行商品を造成したプロジェクトメンバーと
 一緒に、ブランディングをテーマにした会社を唐津市に作ります。

・これまで深いご縁をいただいている地域をフィールドに、
 自治体や地域・事業者の皆さんと一緒になって、
 大切な歴史・自然資源の再生・ブランディングに注力します。

・50代(あと5年)を目標に、旅をテーマに
 Rootsとして大切にしたいことを具体化する事業(もしくは場所)を
 カタチにしていきます。

・アフターコロナだからこそ、より一層ローカルと世界がリアルに繋がる
 グローカルな視点を持って生きていきます。
 
今の時点で決まっていること、妄想です。

今日からは毎年恒例のインプットツアーへ行ってきます。
ずっと行きたかった京都府の伊根町を最初の目的地に、
友人に薦めてもらった久美浜、ずっと行きたかった鳥取の宿坊、
美食の街・岡山へと、愛車に乗っての旅へ。

新年度もどうぞよろしくお願いいたします。

(佐藤 直之)

年始から怒涛のようなスケジュールで動いてきた
年度末もようやく終わりが見えてきました。

この仕事をしていると、年というよりも年度の方が
1年の区切りと感じます。

年度末の報告をきちんと終わらせることはもちろんですが、
少しずつ来年度の準備をしていかねばなりませんね。
全然手をつけられなかったあれやこれやをゆっくりと。

毎年恒例の春のインプットツアーもやります。
あまり長いこと休みは取れないので、
今回は愛車で北の京都、中国地方を弾丸ツアーして参ります。

周りの人たちの状況を見ていると、もう世界との行き来も普通に
なってきていますね。来年のインプットツアーは是非とも海外へ!

(佐藤 直之)

先週末は、元旦ぶりのライドで糸島へ。気持ちよかった。

対馬市の寿福院・大西住職に色々とお話を伺っている際に
話にあがった対馬6観音。

僧行基が唐からの帰り道に対馬に立ち寄って
6体の観音様を刻んだことが由来で、
その観音様が対馬の各地域の神社やお寺に祀られています。

かつてはその6観音詣りが盛んであって、
青年達が旧正月の11日を待って、男女連れ立ってお詣り
する習わしが対馬にありましたが、その文化も消えつつあります。
その対馬の文化を復活できないかという話で盛り上がり、
先日大西住職のアテンドのもと対馬市、観光物産協会の
スタッフと一緒に6観音詣りをしてきました。

6観音が祀ってある神社やお寺は、その集落の中にひっそりと
立っています。決して豪華主義・商業主義に走ることなく、
暮らしを静かに支え、豊かな緑に囲まれ、美しい石垣や
歴史を感じる御神木があり、その佇まいはとても美しい。

それぞれの観音堂や集落に特徴があり、
周辺には宗家の歴史や元寇の舞台も巡ることができて、
6観音を起点に回る対馬の歴史旅は気持ちが整います。

また1つ、対馬の可能性が拓いた。
どう具現化していくかはこれからのお楽しみです。

(佐藤 直之)

昨日今日と京都府綾部市の正暦寺へ。

私自身は2回目の訪問。
今回は対馬市の寺泊実現に向けて、
対馬市のお寺の住職さんとやってきました。

いやー、改めて百聞は一見にしかず。
1年前に来た時から、サービスやおもてなし、
宿の設え、食事とバージョンアップしてました。

玉川住職のお話はいつもストンと落ちてくる。
私自身幼少の頃からお寺に行ったり、特定の宗派が
あるわけではなかったので、言わば仏教とは無縁の人生を
送ってきました。

こうして寺泊の仕事に関わらせていただき、
そして人生の分岐点であるミドルエイジに差し掛かる中で、
仏教の中で伝えられてきた倫理や禅の教えが現代人にとって
とても大切なのではと気付かされます。

最近はメディテーションブームもあって、
欧米からたくさんの方がわざわざやってくるそうです。
旅慣れている欧米の方は、その土地に根付く暮らしや文化を
学びたいという知的好奇心が強くて、
日本人よりも日本文化のことを理解しようとしているのかもしれない。

でも、本当は日本人にとって継承すべき大切なのに。
決して仏教の教えを押し付けるのでなく、現代の人たち、
これから日本で生きて行く人達に対して必要な仏教を通した倫理や
生き方を伝えたいという玉川住職の考えにはとても共感します。

住職のお話や仏教体験、命の大切さを感じる食事、お寺の中で
過ごすという、あらゆる五感を通して精神統一、自分脱皮ができるのが
寺泊の魅力なんだと思います。

そういう日本ならではの旅のあり方がもっと広がっていけば良いし、
対馬の新たな旅の目的に定着すれば尚よしです。

充実したインプットツアーでした!
4月には家族で鳥取の寺泊に泊まりに行く予定です。

(佐藤 直之)

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